9月の三連休最終日は、古くからのお客様に恵まれた一日となりました。
私は三代目となりますが、二代目の母がお世話になったお客様、初代の祖父がお世話になったお客様まで、私が生まれる前からきもの美濃幸の事を知り、時流などにより変わりながらも約90年もの間、変わらずに根底に常に在る美濃幸好みをご支持していただいているという事を、今もなお大切に美濃幸のたとう紙のなかで生きている着物たちと対面する度に、目が潤む様な感動と、そのようなお客様の想いによって今が在るのだということを感じ、身の心も引き締まる心地がします。
こちらの黒留袖は初代の祖父が見立てた単衣仕立ての一着。 「母が一番のお気に入りの一着なんです」とのお言葉とともに、近々ご結婚式に参列されるお嬢様がお持ち込み下さり、一度解き、洗い張りをして、袷の一着として生まれ変わる事になりました。
新しいものをお見立てしご購入いただくこととは違う三代にわたって商いをさせていただいているきもの専門店としての喜びをかみしめながら、恥じない仕事を重ねていきたいと思います。
