先週行った京都での問屋さん巡りについて
当店がお世話になっている問屋さんは何軒かありますが、その一社であり、大変お世話になっている問屋さんに「千切屋(ちきりや)」さんという問屋さんがあります。
千切屋さんは、創業295年の老舗中の老舗。
「京都ではまだまだ若手な方です。」と、千切屋さんは仰られますが、謙遜も謙遜。 それだけの永きにわたり呉服業をし続けられておられる事はもちろん、それに裏付けされたものづくりを一心に取り組まれている、業界を代表する問屋さんのひとつだと、私は思っています。
そんな千切屋さんが毎年1月にされている企画に、「社員創作展」というものがあります。
その名の通り、
千切屋さんの社員さんが自身で創作した図案を元に、製品となる着物や帯を製作するもので、「製作」というから当然、私たちが仕入をする事をゴールとしています。
確か30名近くおられる営業中心の社員さんが、全国各地の小売店さんをまわる中で感じた事を、小売店さんや消費者さまの「今」の意向を汲みつつ、ものづくりをされる。
仕入れる私たちもサービス精神だけでは仕入れられないのは彼らも十分承知をしているので、他にはない個性を持たせつつも、使うことを考えた製品が会場に並びます。
品種は様々で、八寸から小紋、振袖や七五三の祝着、夏物も製作されています。
私は毎年、この企画を観に行く事が何よりも楽しみ! 美濃幸を担当してくれている彼の今年の一品を、吟味しに行かせてもらっています
ものづくり大国日本とは、悲しいかな過去のものになりつつあり、特にきもの業界においては高齢化・後継者不足・売上減少等により、ものづくりの現場は困難に直面しています。
そうした中でも、千切屋さんの様にものづくりに対して真正面から向き合い、それを社員ひとりひとりが体感する機会を創り続けておられる、千切屋さんの心意気には頭が下がります。
この社員創作の反物たちも、売れ残る可能性も多々ある訳ですし、そのリスクは会社が負っている訳です。
2020年もきもの業界のものづくりの現場は、大変な一年には変わらない事でしょう。
ただ、私も新年明けて一週間営業をさせて頂いている中だけでも、きものに興味がある方々は少しずつ増えており、そうした皆さまが上質なきものを求めていると、実感しています。
大変革はなくとも、少しずつでも物を作る点数が増え、それを求めるお客さまのもとへ上質な一品が回って行くことを切に願って、明日もしっかりと営業をしたいと思います。
で、
社員創作展の続きですが、
私が行った最終日は、一番多く受注を受けていた作品は同数で2点。 1点はポップな総柄の小紋、もう1点は世界のビールを染めた九寸名古屋帯
さてさて、どちらが金メダルになったのでしょうか
また今月末に問屋さんが来た時に聞いてみようと思います
