名古屋市中村区のきもの美濃幸 、
3代目若だんなです![]()
今週は、街の事やラジオ出演の事など、
きもの屋とは違う内容のブログばかりをお届けしてきました。
どれも「きもの美濃幸」を創る大切な要素なのですが、
私の本分は、根っからの「きもの屋」。
やはり、自分が惚れた一品を紹介したくなります![]()
という事で今夜のブログは、
今夏、私が産地に伺い、
その際に、日下で出番を待っている姿に一目惚れをした一品です。
藤井絞謹製 綿麻 雪花絞
そんな事は決してないのですが、もしかしたら多くの方が、
「藤井絞=雪花絞」とお思いの方も多いのかも知れません。
それほどまで、雪花絞の名を和洋問わず多くの方に知らしめた、
藤井絞さま謹製の雪花絞の一品です。
「雪花絞」と言うと、
板締め絞りのひとつで、
生地を折り畳み、板で挟む事により防染をし柄を染め上げる技法の事。
昔は、「赤ちゃんのおしめ」に使われていた柄だそうで、
藤井絞さまが数年前にこの色柄の世界に惚れ、浴衣にしたいと思い、
懇意の染屋に提案したら、ビックリされたというエピソードがあります。
そして雪花絞というと、
少しモダンな配色や、パステルな配色のものが人気が高く、
当店でも、昨年まではそうしたものを仕入れ、販売をしておりました。
そんな中に、今夏、藤井絞さまからご縁で、
これら雪花絞を中心に多くの絞り製品を制作をされている、
同じ名古屋市の有松にある「張正」さまに勉強に伺う機会を頂きました。
張正さまで制作されている絞り製品は、
どれも張正さまの段階で、徹底した水洗いと水通しが成されており、
伺った時も、
玄関先のガレージ兼反物干し場にて、
数反の反物たちが、出荷の時を待っている状況。
初夏の気持ちの良い陽ざしの下、
キラキラと輝く様に干されたいた雪花絞の色が、
この本日紹介する一品と同じ、「藍と白抜き」のシンプルはものでした。
シンプルながらも、絞りの質感が活きる、
また、「藍色」という日本人の生活に密接に繋がる民藝の歴史の中で、
変わらず愛され続けてきた色の世界。
そして、逃げ場のない単純明快な雪花絞。
そんな色柄の世界に一目惚れをしてしまい、
次の日には、藤井絞さまにお願いをして、
美濃幸好みのもの仕入れをさせて頂いたのが、この一品です。
絞りというと、「絞る工程」が難しい様に思います。
もちろん上手に絞るためには、
潜在的な能力や向き不向き、絞る回数を重ねていくが大切ですが、
勉強に伺った際、張正さまから言わせると、
「雪花絞の難しさは、染色にある。」との事でした。
雪花絞りの様な単純な板締め絞りは、
ある程度慣れてこれば、一反を絞る事は可能だそうで、
ただ、その絞った生地を染める際に、
「染料配分」や「染色時間」、「生地との相性」は職人の勘に頼る部分で、
これを見極め、均一な製品を作る事は、かなり至難との事。
そんなお話が聞けただけでも、勉強に伺った甲斐あるというものです。
そしてもうひとつ、
藤井絞さまと張正さまが制作される雪花絞が美しい所以は、
「徹底した生地への拘り」にあります。
先にも書いた様に、
雪花絞を美しく仕上げるために必要な事は、「染色工程」にあり、
染料が綺麗に滲み、雪花の華を咲かせるためには、
柄を染める生地自体の質に寄るところが大きくなります。
この一品は、綿麻の生地が使われており、
詳しい内容は企業秘密だと思いますが、
糸に麻を混ぜる事により、
雪花絞特有の「幻想的な滲み」が出来るそうです。
一目惚れをし、
「これなら買いたい
」と思える一品に出逢う事が出来る事は、
今の時代では、決して当たり前のことではありません。
そうした物造りをして下さる産地や問屋さまが、
当店のまわりにいて頂ける事に感謝をし、
これからも、ご縁のあったお客様に、
そんな事を伝えていく事、
また一番大切な、物を通じて「きものを楽しむ」事を、
一緒に感じていきたいと思います![]()
皆さまにとって、素敵な夏が訪れます様に。
名古屋市中村区のきもの美濃幸 、
3代目若だんなでした![]()
最後までお付き合い下さり、ありがとうございました![]()
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