名古屋市中村区のきもの美濃幸 、
3代目若だんなです
日一日と夏本番に近付いていく季節
夏至も近付き、陽射しが強くなってくると、
段々と浴衣の色柄が恋しくなるのも、不思議な心地がします
そんな今日紹介します一品は、
毎度おなじみ、江戸染の名店「竺仙」さまの、
風合い豊かな綿紬に注染で華やかな柄が施された一反です。
竺仙鑑製 綿紬 「花七宝」
生成りで節のあり風合いの良い綿紬の生地に、
地空きの七宝文様が花の様に染め抜かれた一反。
竺仙さまが得意とする古典に吉祥文様を、
現代にも通ずる柄置きと色彩感覚で作られており、
古典柄がお好きな今の方にも、お好み頂ける仕上がりです
七宝文様は、
もともと仏教経典にある「七つの宝」を表したもので、
円満を意味する「丸紋」が無限に繋がっている様子から、
「一家繁栄・子孫繁栄」を表す吉祥文様として尊ばれてきました
そうした意味のある吉祥文様ですが、
そのまま染め抜くと古典の良さより古臭さが出てしまいがちですが、
この一枚では、
竺仙の得意技「注染のボカシ染」を多用し、
その色目も現代的なPOP感のある色を使っており、
古来から受け継がれてきた文様自体が持つ良さが、
しっかりと活かされていると、若だんなは思います
柄と柄の地空きのバランスも、
仕立て上がった時に柄の流れが出来て、
すっきりとした着姿になること間違いなしです
この綿紬を素材として使った生地は、
浴衣としてはもちろんの事、
長襦袢を着ての夏衣の普段着としても十分にお召頂ける一反です
しっかりとした生地を使っている分、
かなり目が詰まった素材なので、多少の暑さもありますが、
その分、自宅でしっかりと水洗いをするほど、
生地がこなれて来て、益々着やすい一枚へと仕上がっていきます。
古典的な文様は、
何百年もの長い間使われ続けているので、
その時間の中で洗練されてきた安心感と、
それだけ愛用されてきた所以が、その柄の中にあります
文様を楽しみ、自分らしくコーディネイトを楽しみ、
素敵な夏の思い出を、大好きな一枚と共にお過ごし下さいませ
名古屋市中村区のきもの美濃幸 、
3代目若だんなでした
最後までお付き合い下さり、ありがとうございました
