女性のための官能小説  

「イルベント エレローゼ 愛するということ -KOKO-」

”よりぬき”公開










彼女と彼女の蜜月(野バラと蝶6)



KOKOと愛しあう時間は、

ジョルジャにとって、

ただ、

幸福な時間だった。


こんなふうに

人に触れられるのも、

人に触れるのも

初めてだ。


触れるたびに、

触れられるたびに、

愛おしさが募る。


これ以上なんて

ないと思うのに、

涙が溢れてしまいそうなほど、

心が満たされていた。


許されていることが、

これほど幸せなことだとは、

ジョルジャは知らなかった。


ふわふわの

白い毛皮を

しいたベッドの上で、

ふたりで

いろんな形で

愛し合った。


まるで、

お互いの体が

どんな形をしているのか

確かめるみたいに、

いろんなポーズをとる。


ちっとも

恥ずかしく

なかった。


動くたびに、

体がどんどん

軽くなる。


KOKOは、

何度も

囁いてくれた。


「わたくしたちの体には、

恥ずかしい場所なんてないのよ。」


こんなに

美しいわと

撫でられると、

体の中が

澄んだ水で

満たされていく

みたいだった。












(再)