女性のための官能小説  

「イルベント エレローゼ 愛するということ -KOKO-」

”よりぬき”公開






彼女と彼女の蜜月(野バラと蝶4)


KOKOの手が、
ジョルジャの
まだどこか
固さの残るラインの
太腿を
這っていく。



「あ……ああっ!」

 

ジョルジャの
官能の声は、
どんどん
素直に
なってゆく。



「……そう……。
もっと、感じて」
 


KOKOは、
ジョルジャが
感じたままに
声を
上げるたびに、
ご褒美のように、
さらに
気持ちのよい場所に
触れてくれた。 
 


ジョルジャは
潤んだ
黒い瞳で、
KOKOを
みつめた。
 


みつめずには
いられなかった。
 


熱心に
みつめていると、
彼女の身体の
どこに触れると、
彼女の体が悦ぶか、
感じることが
できるようになってくる。
 


それが

嬉しくて、
ジョルジャは
あらゆるところを、
唇で
確かめることに、
没頭した。


「……あ……

ああ……」
 


KOKOの
息遣いが
聞こえてくる。



その響きが、
ジョルジャの
頭の中で
教会で
何度も歌った
聖歌の
響きと
重なった。
 


ジョルジャの
脳裏には、
白馬の上に
またがった
ス・コンポニドーリが、
闇夜を裂く
光のように
疾走している姿が
映った。


「……あっ………
ああ……
はあ……んっ、
……うっ」
 


ジョルジャの頬は、
咲き始めの
バラのように、
瑞々しく
美しい色に
染まっていた。



高まっていく声を、
押さえることなど
もう思い
浮かばなかった。
 


体の中で
わき起こった
大きな波に、
怖れずに
身を委ねる。


「……KOKO……
KOKO……!」
 


KOKOの
濡れた唇が、
ジョルジャの唇を
塞いだ。




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(再)