女性のための官能小説  

「イルベント エレローゼ 愛するということ -KOKO-」

公開連載第11回










黒髪のアマン11 (彼女の寝室3)



最初から開いている
彼女の唇から
さしこまれてくる舌は、

長く伸ばすと
細く先端を尖らせ、
思いもかけない場所まで
入り込んできて
くすぐる。



その舌に
自分の舌を、
絡ませようとすると、

今度はすっとひっこめて、
歯をなぞり、
頬の内側を舐めた。



口の中が、
甘い。



唾液はいくらでも溢れて、
飲み込みきれずに
そのまま溢れて、
喉を伝ってしまいそうだった。



「……KOKO……もう……」



キスの合間に、
訴える。



だが、
切なく眉を寄せれば寄せるほど、
KOKOは焦らすように

つんと尖った乳・首で
彼の肌を愛・撫しながら、

腰を回すのを止めない。



彼女は、
彼女を求める男の顔が
好きなようだ。



とっくに、
互いの下着は湿って、
濡れた音さえ
立ちそうだった。



自分のペースで荒々しく、
彼女の蜂のような
腰を抱き寄せ、

邪魔な布を
引き裂いてしまいたかった。



だがそれは、
まだ許されないのだ。



猫に爪の先で
弄ばれるのは、
きっとこんなかんじだろう。



ようやく彼女の寝室へ
入ることが許されても、

こうして青年の苦しみは
長く引き伸ばされる。



(続く)







(再)