先日、新宿区立佐伯祐三アトリエ記念館に行った。
アートを視るうえで、美術館等の展覧会だけでなく、
その作品を生み出すアトリエがどんなものか知りたかった。
佐伯祐三アトリエ記念館は、
当時、高級住宅地であった(今もそのようだけど)
であろうが、車の入らない路地の奥にあった。
母屋は撤去されデッキになっていて、三角屋根の
アトリエだけが残っている。
パリを拠点に活動していた佐伯祐三にとっては
日本で唯一の創作拠点で、大正時代のアトリエ建築
を現在に伝える貴重な建物であった。
佐伯祐三の作品は、これまでパリ在住当時のものを
東京芸術大学美術館、大原美術館、アーディソン美術館、
東京国立近代美術館等で鑑賞しただけだった。
略歴を追ってみよう。
1898 (M31): 4/28 大阪 生まれ
1917 (T06): 東京の川端画学校に入る。藤島武治
1918 (T07): 東京美術学校 西洋画科 入学
1921 (T10): 在学中に 米子 と結婚
1924 (T13): パリ渡航。ブラマンク を訪ね、
作品が旧いと叱責を受ける
1926 (T15): 帰国し、前田寛治,里見勝蔵,小島善太郎らと 「1930年協会」を結成
1927 (S02): 2度目の滞仏
1928 (S03): 結核が悪化。精神面も不安定となり
精神病院に入院。8/16 フランスで逝去
30歳の若さでこの世を去る。
その約2週間後、娘の彌智子も6才で亡くなる。
一人残された妻、米子は二人の遺骨と共に帰国。
悲しすぎる。😢
妻も、帰国後、このアトリエに住み続け
画家として活動し続け、69歳で没した。
そんな佐伯祐三が
このアトリエで制作したのは、
最初にパリに行く前と、2回目のパリに旅経つ前の
僅か4年ほど。
佐伯祐三《下落合風景(テニス)》1926(大正15)年頃、
新宿区(落合第一小学校)蔵
こちらのアトリエには複製画が展示されていた。
さて、アトリエの北側には大きな窓。
アトリエというものは光が強すぎない様、北側に窓を作るそう。
他にも、佐伯祐三の活躍を紹介したビデオなどを閲覧できた。
夭折の天才画家佐伯祐三というとパリの暗い風景画が浮かぶ。
私が行ったパリとは違っていた。
機会があったら、体系的に本物をじっくり鑑賞したいです。
門の入口当たりにあったマグノリア(木蓮)
展覧会や美術館巡りも良いが、
アトリエ訪問も良いものだった。
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アクセス
【所在地】
〒161-0032
東京都新宿区中落合2-4-21
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