パナソニック汐留美術館で行われている

"ラウル・デュフィ展― 絵画とテキスタイル・デザイン ―"にやっと行けた。

私は明るい色彩と軽妙な筆致の作品のデュッフイが好きである。

 

今回の展示品は151点。

うち絵画が16点、他はテキスタイル関連が主な展示になっており、

デュフィの油彩画の展覧会というよりも、

彼がファッションの世界に遺した足跡を辿る展覧会だった。

 

(展示構成)

 

第1章 絵画 生きる喜びー陽光、海、そして音楽

1.Painting Jo of Living Sunshine,the Sea, and the Music

第2章 モードとの出会い

2.Encounters with Fashion

第3章 花々と昆虫

3.Flowers and  Insects

第4章 モダニティ

4.Modenity

セクション1 モダンライフ Section1:Modern Life

セクション2 幾何学模様 Section2: Geometrical Patterns

特別展示 マイ・フェア・レディ  Special Section:My Fair Lady

 

ラウル・デュフィ(1877-1953)は、

音楽に造詣が深い一家に生まれたが、貧しく、14才で社会に出て、

翌年から美術学校の夜間クラスに学んだという。

だから<五重奏>とか<オーケストラ>とか、音楽にちなんだ作品が多い、と思う。

苦労したからこそ、絵を描ける喜びというものを知っている。

 

デュフイの青春を育んだノルマンディー地方ル・アーブル。あのクロード・モネもこちらの出身!

 

第1章 絵画では、

まだ画学生だった頃に描いた、街頭でのカーニバルのにぎわいをやや暗い色調の作品(1903年)。

 

南仏ニースのホテルの部屋の窓から見えるまばゆい海、画家の視点から見た室内、

画面中央の大きな鏡に映った窓の位置から見える室内全体の様子という異なる三つの空間を

明るい色で大胆に構成した代表作の一つともいえる「ニースの窓辺」(1928年)。

 

《黄色いコンソール》1949年頃、

油彩/キャンバス、大谷コレクション

 

描く対象に距離を置いて徹底して観察し、

自分が心の奥で感じたことを色と線で再構成している。

 

第2章  モードとの出会い

 

モードの帝王ポール・ポワレが評価した詩人アポリネールの「動物詩集」挿絵の木版画や、

ビアンキーニ=フェリエ社で製作した布地やそのためのデザイン原画が並ぶ。

 

 

 

第3章 花々と昆虫は、

花模様や蝶(ちょう)・虫などの図柄を多色刷りで輪郭の線が画面上で調和する

独自の手法があった。

 

 

第4章の「モダニティ」では、

 

モダン・ライフと幾何学模様の二つのパートに分けて、

パーティーやスポーツなどの現代的な都市生活のスタイルをモチーフにした

色鮮やかなテキスタイルが並ぶ。

 

 

 

そしてテキスタイルの作品は

どのテーマでも音を紡ぎ、

光を思わせる美しい線と

音楽が聞こえてくるようなリズミカルな感覚が伝わってくる。

 

特別展示マイ・フェア・レディ

 

デュフィの作品には、絵画とテキスタイル・デザインという二つの 表現媒体をつなげて

絵画を鑑賞するだけでなく、ファッションモードに使われて

"生活を楽しむ"視点が窺がえた。

 

そう、飾るだけでなく、生活にも使われる、という所も好きな理由のひとつである。

 

この展覧会の主催者もいうように、

 

そこに「生きる喜び」がある、と思う。

 

鑑賞後の映像で知ったのは、パリ・モンマルトルに彼のアトリエが残ってるそうである。

フランス旅行でパリには4回いっているが、これは知らなかった。
そこは、今後訪れてみたい、と思う場所となった。
 
展覧会会期
2019年10月5日(土)~12月15日(日)
開館時間
午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
※11月1日(金)、12月6日(金)は夜間開館 午後8時まで(ご入館は午後7時30分)
休館日
水曜日
入館料
一般:1,000円、65歳以上:900円、大学生:700円、中・高校生:500円、小学生以下:無料 
※20名以上の団体は100円割引
 

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