東京都庭園美術館で開催されている
“アジアのイメージ 日本美術の「東洋憧憬」展に行った。

         (会期 ~2020年1月13日)

 

 

1910年から60年ごろにかけて

日本の知識人や美術愛好家、美術家たちがアジアの古典美術に憧れた時期があった。

このアジア憧憬が、その後どのように深化されたかをたどる展覧会だった。

 

(構成)

Ⅰ「アジアへの再帰」

Ⅱ「古典復興」

Ⅲ「幻想のアジア」

 

日本から海外に行くのに、今ほど容易でない時代に

日本の知識人、芸術家たちが憧れをもって訪れた中国。

 

美術館の大広間にかざられた川端龍子の水彩画の大作。

石窟のなかの仏が、優しくこちらを見つめていた。

 

図録より

杉山寧《雲崗5窟 如来像
1942年 ユニマットグループ所蔵

 

東西1キロメートルにわたり5万体以上の石仏が彫られた

中国・大同市の世界文化遺産「雲岡石窟」を観て

日本画家たちが描いた作品はどれも上品だった。

 

                 

チャイナドレスの婦人を描いた安井曾太郎《金蓉》 1934年 東京国立近代美術館所蔵

こちらで観ると国立近代美術館で観るのと印象が違う。キャプションのせいなのか。

 

そして、西洋から学んだ静物画に東洋の壺を引用した岸田劉生、前田青邨らの作品が並んでいた。



染付魚藻文壺》 元時代
14世紀 東京国立博物館所蔵

ジャンルは多岐に渡り、日本画、洋画から陶磁器、

明の時代の緻密な竹細工の籠など、

多彩なジャンルの作品が展開されていた。

五彩牡丹文壺 明時代 東京国立博物館

北大路魯山人  色絵ボタン文鉢 1935年

                                        東京国立近代美術館 蔵

 

いかに、中国の古典、古美術に影響を受けたかということを再確認した展覧会でもあった。

 

穏やかなアルカイック・スマイルの石窟の仏たちを描いた

杉山 寧の絵が最も印象深かった。

 

新館は、幻想のアジア。

現代作家が見たアジアのイメージの会場風景

 

部分

 

 


 

東京都庭園美術館に行くと、

建物をスケッチする人たちに必ず出会う。

展覧会も魅力的だが、この建物も絵にしたくなるのだ、といつも思う。

 

 

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