続 ニューヨークを揺さぶった天才画家 バスキア in Japan展 | Studio Kanons memory スタジオ かのんズ メモリー

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バスキア in Japan 展の続きです。

 

森アーツセンターギャラリー52階の会場内に入る前に珍しく手荷物検査があった

これはNYのメトロポリタン美術館やロンドンの大英博物館と同じである。

 

中に入ると、順路が決まっているわけではなく、

みんな好きなようにマイペースで作品を鑑賞している。

 

作品にキャプション(説明)はついていないので、

作品をより深く知るために、音声ガイドが入場者全員に無料で貸出された。

 

フーイー 1982年  カンバスにアクリル オイルスティック

 

あらためて、バスキアのこと

 

ジャン=ミシェル・バスキア

1960年アメリカニューヨーク、ブルックリン生まれ。

父はハイチ人、母はプエルトリコ出身で、中流階級に育つ。

幼い頃から、アートを愛する母と美術館に通い、絵を描くことに夢中になった。

父からは、ジャズを中心に幅広い音楽への愛情を受け継いだ。

 

ストリートからクラブ、アート界まで、幅広い交友関係があって、さまざまな場所で有名人だったバスキア。

そこでの交友関係が、彼のクリエーションを大きく刺激した。

彼は美術史に造詣が深く、それらを吸収し、そのうえで現代的なビジョンを作っていた。

 

1980年代のニューヨーク・ダウンタウンのアート界で旋風を巻き起こす。

1988年わずか27歳で亡くなっている。

 

活動期間はわずか10年。

 

作風は20世紀のモダニズム美術の流れを踏まえながら、

ジャズやヒップホップ、アフリカの民俗や人種問題など

黒人画家ならではの主題を扱ったものが多い。

 

活動当時も評価は高かったが、没後はさらに名声が上がり、

今や20世紀美術最大の巨匠の一人となっている。

 

ナンバー4 1981年

カンバスにアクリル、カラーオイルスティック、カラーコピー

 

無題 1882-1883年

カンバスにアクリル、オイルスティック、絹

 

無題   1982年

カンバスにオイルスティック、アクリル、スプレー

元zozoタウンの前澤友作さんの所有する作品。

 

この作品はパンフレットでも大きく使われていて、この展覧会の目玉作品にもなっている。

 

ナポレオン 1882年

アクリル、オイルスティック

 

ジョージ・オウエル著「ナポレオン」という豚を連想させる。

100万円と大きく描いた。

 

無題(ドローイング)  1986年

カンバスに紙、アクリル、コラージュ、オイルスティック

 

王冠のイラスト、ヒンズー教の塔PAGODAのイラストと文字、

「YEN」という文字だったり、いろいろな作品で同じモチーフが繰り返し描かれている。

 

消防士 1982年

カンバスにアクリル、 オイルスティック

 

プラスティックのサックス 1984年

カンバスにアクリル、プラスティック、コピー

 

描いた後に青い色で部分的に塗りつぶしている。日本の「トーヨーおりがみ」も見られる。

 

炭素/酸素 1984年

カンバスにシルクスクリーン、アクリル、オイルスティック

 

自画像  1985年

アクリル絵の具、色鉛筆、瓶の蓋、木

 

トレッドヘアの自画像で実情はわからない。

夥しい数の瓶の蓋に目が惹きつけられる。

バスキアは、本作以外の木版に描くことを好んだ。

 

(左)「メイド・イン・ジャパン1」1982年
(右)「メイド・イン・ジャパン2」1982年

 

それぞれウォークマンと携帯電話を操作している人物が描かれている。

 

彼が活動していた80年代は、日本が未来に向けて輝いていた時代であった。

 

オニオンガム  1983年

アクリル絵の具、オイルスティック、カンバス


作品中に「Made in Japan」という文字がはっきりと書かれている。

 

27年間という短い生涯のなかでも日本に来日して6回以上の個展を開いたバスキア。

よほど日本が好きだったのだった。

 

バスキアの作品には彼が活躍した1980年代バブルにわいていた

強い経済力をもった日本の姿が描かれていて、

今では考えられないエネルギッシュな日本を感じられた。

 

 

バスキアに関する日本語の本はほぼ無いという現状の中で、

『pen』2019年10月1日号をミュージアムショップで買った。

この雑誌は、バスキアについて深く知ることのできるものだった。

お勧めです。

 

展覧会では、世界各地から集めた絵画やドローイングに加え、

立体作品や映像作品と

初公開のプライベートコレクションを含む約130点が一堂にあった。

 

 

会場全体がバスキア作品のパワーとエネルギーを感じる展覧会だった。

 

私にとって、2019年下半期に観た展覧会でナンバー1と言ってよい展覧会だった。

 

そして、

 

なんと次回の入場が無料になるという特典があった。

 

出口の横にあるスポットで、担当者にチェキで写真を撮ってもらって

 

次回チケットを購入する際にそのチェキの写真を見せると、チケット代が無料になる。

 

私は撮ってもらった。

 

【対象】 11月1日(金)までにご入場で、会場出口にて所定の写真撮影をされた方。

 

【二度目の入場可能日】 11月8日(金)までの平日17:00~20:00(入場は閉館の30分前)

 

また、六本木に来る機会があったら、このチケットを利用して、もっとより深く鑑賞したい。

 

楽しいだけでなく、何かインスピレーションが沸きそうである。

 

「バスキア展」基本情報

 

・会期:2019.9.21(土)~ 11.17(日)※会期は短め

 

・開館時間:10:00~20:00(最終入館 19:30)

 

※ただし10月21日(月)は17:00まで(最終入館 16:30)

 

・会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)

 

・チケット:当日一般 2,100円

 

▼詳細は「バスキア展」公式ホームページをご覧ください。

https://www.basquiat.tokyo/

 

 

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