何だかよくわからない事だらけだけど
高木さんの足を「よく見てやる」事が
求められている気がする・・・
私の感覚でしかないけれど
林さんのご主人の魂が
それをしてほしいと望んでいる・・・
(気がする)
逃げたい気持ちより
確かめたい気持ちが大きくなり、
私は、こわごわ高木さんの足元へまわって
「ちょっと足元に触りますよ」と
声をかけて、ふくらはぎに触れてみました
冷た!
え?血通ってる?
マネキンの足みたい・・・・
先週までも、毎回冷えていたけど
ここまで酷くは無かった・・・
「高木さん!」と、
半分寝ている高木さんを起こし
「病院で健康診断をした時に、
追加で検査受けろといわれませんでした?」
と、聞きました
高木さんが、いつもどおり興味なさそうに
「あー、なんか言われたけど、まだ行ってません」
と返事するのに、やや被せ気味で
「糖尿病の疑いとか言われませんでした?」
と聞くと、先程よりははっきりと
思い出した感じで
「ああ、父が糖尿だと伝えたら、
血液検査においでって言いはったんやわ」
でも、それが何?
というような表情で私を見ます
「高木さん、視力も落ちているし
足もめちゃくちゃ冷たいし、
早く検査しておいたほうが良いです。
検査結果もすぐには出ないでしょうから
明日にでも病院行きましょう」
高木さんは、そろそろと起き上がり
「え?私も糖尿病なんでしょうか?」
と、初めて自分の身体の事が
不安になった様子でした
「それは、病院で
調べていただいたら分かりますよ。
必ず病院行ってくださいね。」
と念を押し、ふと時計を見ると
なんと!
いつもの時間から40分も過ぎている!!
慌てて高木さんに、
「すみません。いつもより、かなり
お時間かかってしまいました!!
塾のお迎えとか大丈夫ですか?」
と、お声をかけると
高木さんも一気に目が覚めた様子で
「夕食作って、お迎え行かなきゃ!
先生、送って行きます。」
と、2人でバタバタと帰り支度をして
林家を出ました
駅まで送っていただく車中で
遅くなったことを再度お詫びしながら
〝どうして、ここまで
遅くなっちゃったんやろう〟
と、自分自身が不思議でなりませんでした
5分10分の遅れなら、今までもあったけれど
40分の遅れを、体感として
全く感じられなかった事が腑に落ちず
2度とこんな事にならないように、
次から時計を側に置こうと決めました
駅で高木さんと別れ、いつも通り
クーラーのきいている待合室に座って
自分の電車を待つ間
今日、林家で見えたり聞こえたりしたことを
思い返してみました
帰りはバタバタしていたとはいえ、
嫌な空気や光の玉の存在は、
もう何も感じなかった。。。
高木さんに、病院に行くように勧めた後は
足はもう光っていなかった。。。
ということは、高木さんに
病院に行くように伝えることが出来て
私の役割は果たせた様な気がしました
私の感覚が確かだという根拠も、
それを確認する術も、何もないけれど
そうだといいなと思いながら、
電車に揺られて家へ帰りました
しかし
私のその思いが、浅はかなものであったと
気づいたのは、それから3時間後の
お風呂から上がった頃でした
いつもより早く帰宅出来たので
母の手料理を、普通の夕ご飯の時間に
食べる事が出来た私は、
ゆっくりと湯船に浸かり、
お風呂上がりにコーヒーを飲みながら
普段は忙しくて見られない
バラエティ番組を眺めて笑っていました
携帯電話が鳴り、
高木さんからだわ、と取ると
「先生ー!!」
と、電話の向こうで高木さんが
泣きじゃくっていました
え???
もしかして、もう病院に行って
入院とか言われたんかな???と
私も急に不安になり、
「どうしたんですか?大丈夫ですか?」
と、聞くと
「違うんです。違うの、先生」
と、言ってくれた後に
長い沈黙になりました
頭の中は色んな考えが交差して
内心動揺していましたが
高木さんのペースでないと
お話しにくいだろうなと思い
黙って次の言葉を待ちました
高木さんが、少しずつ
少しずつ話してくれたことによると
私を駅まで送り、自宅に帰ると
何故か、玄関の鍵が空いていて
戸締りをするのを忘れたのかと
思いながら、靴を脱ごうとしたところで
上がりかまちに、
出刃包丁が置いてあるのが目に入り
そのまま、そおっと後ずさりして、
隣の家に逃げ、警察を呼んだ
警察が来て、一緒に家に入ってみると
ご主人のロレックスや
高木さんの宝石がついたアクセサリー
など数点が無くなっていて
裏口の戸が空いて、その周りに
高木さんのブランド物のバッグが
散乱していたらしく、
強盗は裏口から逃走した模様
バッグを持って逃げなかったのは
おそらく高木さんの車の音に驚き
慌てたのではないか
そして、高木家の台所から
肉切り包丁が1本消えていることから
犯人は凶器を持ったまま逃走しており
まだ近くに潜伏している可能性もある
とにかく、犯人と鉢合わせずに
命拾いしましたねと、警察官に
何度も繰り返し言われた
ということでした
えぇーっ!
驚くばかりで
私もすぐには言葉が出ず、
ああ。
でも、
40分遅れて良かったんだ。
あの光る玉が、林さんのご主人が
高木さんを護ろうとして
40分遅らせてくれたんだ。。。
と思うと、
私も携帯を持ったまま
「良かったです。
高木さん、良かったです。」
と、ポロポロ泣きました。
このことは、翌日の新聞にも掲載され
その数日後に犯人確保
連続空き巣ということで
被害総額はかなりのものだったようですが
幸い怪我人は出ませんでした
それから数週間後には
高木さんの血糖値が、かなり高いことが判明
適切な指導の元、自覚していた症状は消え
冷たかった足も、暖かさを取り戻しました
高木さんの足が光ったのは、
あの日一日だけ
たった数分間の出来事でしたが
「大切な人を護りたい」
という想いが起こしてくれた
奇跡だったと、私は思っています
完
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