今回は長らくゲーム棚に置きっぱなしだったチェコのゲームを開けようと思います。


 以前こちらのブログでも紹介した“ダンジョン・ロード”の作者ヴラーダ・フヴァチルのその続編ともいえるタイトル、“ダンジョン・ペッツ”です。


晴耕雨読


 コスモス12インチのあの正方形箱です。


晴耕雨読


 ちなみにこちらが裏面。日本語ルールは購入時に取り払ってあります。


晴耕雨読


 和訳ルールブック。20ページもあります。


晴耕雨読


 さてではいつものようにカッターで切れ目を入れます。


晴耕雨読


 できた切れ目に指を入れ、シュリンクを剥がしていきます。


晴耕雨読


 ぺりぺりぺり…


晴耕雨読


 ばさーっ。


晴耕雨読


 表に回ってばっさり。


晴耕雨読


 はい、一皮むけた本体です。特にダメージもなくつるつるとした美品。うむ、素晴らしいw


晴耕雨読


 文字が小さいですがチェコ製であることが確認できます。


晴耕雨読


 内容物は相当な数のようですね。


晴耕雨読


 それではいよいよ箱を開けます。ぐぐぐ…


晴耕雨読


 ぱかっ!


晴耕雨読


 順当にまずはルールブックは一番上になってました。


晴耕雨読


晴耕雨読


 美しいルールブックです。やはり全20ページとボリュームあります。


晴耕雨読


 ルールブックを取り除いたところ。


晴耕雨読


 プレイヤー毎のボードの類いでしょうね。


晴耕雨読


 裏面はサマリーになってます。切れ目が入っているので衝立の機能もあるようですね。


晴耕雨読


 しっかり描き込まれてます。これだけでワクワクしてきます。


晴耕雨読


 そしてシールが入ってました。あとで気づきましたがなんとどれも表情が違うんですよ。つまり全12パターンあります。


晴耕雨読


 ここからはパンチングシート群ですね。これは各種ペットかな。


晴耕雨読


晴耕雨読


 豊富な種類のタイルです。厚みはしっかりあり上質。


晴耕雨読


 そしてこれがメインボードでしょうね。


晴耕雨読


 広げるとこんな感じ。横に長いです。


晴耕雨読


 細かく描き込まれたアートワーク。手抜きのない仕事。


晴耕雨読


 温かみのあるテイストが素晴らしい。


晴耕雨読


 お、“ダンジョン・ロード”に興じるインプたちを発見!こういう遊び心もいいですね。


晴耕雨読


 メインボードの下からは予想通り大量の木製コマやカードが出てきました。


晴耕雨読


 こんなボードも。


晴耕雨読


 タイルをすべて打ち抜きました。数はそれほどでもないですが種類が多いですね。


晴耕雨読


 小袋に仕分け。袋は付属してないのでこちらで用意する必要があります。


晴耕雨読


 ではシールを貼っていきましょう。こちらの木製コマに貼っていくわけですね。


晴耕雨読


 こんな感じに貼っていきます。いや愛嬌があって可愛いものです。


晴耕雨読


 というわけで貼り終えました。左右が一対一で対応しているのでお間違えのないよう注意。


晴耕雨読


 つづいてペットのホイールを組み立てます。こちらも写真のように2枚が対応しているので注意が必要です。


晴耕雨読

 

 組み立てたところ。かちっとはまる感触。良くできてます。


晴耕雨読


 すべて組み立てました。部品が2つ分余りますがこれは拡張が出た時のためのものですので捨てないように!


晴耕雨読


 ルールブックにもそう記述されてます。そういえばドイツのボードゲーム情報誌“シュピールボックス”にすでに付録として付いてきてましたね。


晴耕雨読


 嵩張るのでやや大きめの袋に納入。部品も大切に保存しておきましょう。


晴耕雨読


 箱にしまう前に全コンポーネントを記念撮影、ぱちり。


晴耕雨読


 それでは箱にしまっていきましょう。


晴耕雨読


 どっさりとありますが内箱は捨てずとも納まります。


晴耕雨読


 メインボードを上から被せてフタをします。


晴耕雨読


 最後にルールブック。


晴耕雨読


 おお、和訳されているのはこの方でしたか。


晴耕雨読


 はい、仕舞い込みました。


晴耕雨読


 違う角度からもう一枚。ボードゲームは所有欲をみたしてくれますね。


晴耕雨読


 棚に戻しました。


 素晴らしく上質のコンポーネントがモチベーションを刺激してくれました。20ページもあるルールブックに尻込みしていましたが評判もいいようですし、是非プレイにこぎつけたい、魅力あるタイトルのひとつではないかと思いました。


晴耕雨読


 “ダンジョン・ペッツ”の周りはこんな感じ。


晴耕雨読


 最上段には最近購入したタイトルが。クィーンもずらり。

 さてさて、シュリンクを切ろうと思います。


 海外の新しいボードゲームを取り上げることの多いこの企画ですが、今回は趣向を変えて古めの渋いドイツゲームです。


晴耕雨読


 はい、こちらのタイトルです。


 ゴルドジーバーから1999年に発売されている“シエスタ”。4人までプレイ可能なアブストラクトです。


 存在感のあるコスモス12インチの立派なボックスです。


晴耕雨読


 ボックス裏面。


晴耕雨読


 1999年ジンバトイズのクレジットが窺えます。当然メイドインジャーマニー。


晴耕雨読


 では切り口をいれます。ザクッと。


晴耕雨読


 ツイツイー…と。


晴耕雨読


 はい、ではシュリンクを剥がしていきます。ぺりぺりぺり…。


晴耕雨読


 ばさーっ、と。


晴耕雨読


晴耕雨読


 表に回ってばっさり。


晴耕雨読


 というわけでシュリンクは取り除かれました。


 本体が姿を現すとその存在感が増すように思うのは気のせいでしょうか。


晴耕雨読


 裏面もパチリ。


晴耕雨読


 五か国語での表記が見受けられます。


晴耕雨読


 開箱の前にもう一枚、記念撮影。パチリ。


晴耕雨読


 さてそれではいよいよ箱を開けます。ぐぐぐ…。


晴耕雨読


 ぱかっ、と。おお、ルールブックはさかしまで入ってました。


晴耕雨読


 ルールブックの下にはカタログとサマリが。


晴耕雨読


晴耕雨読


 1999年当時のカタログです。


 “胡椒袋”や“ビッグシティ”が発売されて間もない頃なんですね。


晴耕雨読


 有名なタイトルが揃ってますね。流石は90年代のゴルドジーバーです。


晴耕雨読


 こちらはサマリでしょう。両面にプリントされた1枚もの。


晴耕雨読


 このフォントがゴルドジーバーなんですよねw


晴耕雨読


 そしてゲームボード。なんと木製!(いや、知ってましたけどw)


晴耕雨読


 しっかりとした厚みと重さが高級感を醸し出します。うむ、素晴らしい。


晴耕雨読


 素晴らしいので裏面も記念撮影。この木目をご覧いただきたい。


晴耕雨読


 ボードの下には木製パーツが。巾着袋からこぼれ出てしまっていますね。


晴耕雨読


 袋から開けました。しっかりした木製パーツがどっさり。


 内箱にも波の入った加工がされています。流石は“ROYAL”シリーズですね。


 それでは検品してみましょう。


晴耕雨読


 全パーツを並べてみました。


 上から太陽、日蔭、家です。


 残念なことに黒いパーツ、日蔭がどうも一個足りないようです。ただプレイには支障がないと思われますのでまあ問題ないでしょう。


晴耕雨読


 この木製コマの質感も素晴らしいですね。流石は本場ドイツの一流メーカー製だけのことはあります。


晴耕雨読


 気に入ったのでいろんな角度から写真を撮りました。


晴耕雨読


 では箱に仕舞っていきましょう。


 すべて巾着袋に入れてもいいのですがせっかく仕分けしたので小袋に分けようと思いました。


晴耕雨読


 このように分けました。太陽のみ巾着袋に入ってます。


晴耕雨読


 凝った仕様の内箱に仕舞いました。


晴耕雨読


 上から木製ボードを被せます。しっかりとカバーしてくれる感じ。


晴耕雨読


 ルールブックの類いを被せます。このルールブックがまた美しい。ちょっと中を見てみました。


晴耕雨読


 ボックス裏面と同じく五か国語で書かれていました。テキストのみ2ページで全ルールが記載されており、分量はそれほど多くはないです。写真は英語のページです。


 幸いインターネット上に和訳がアップロードされております。


晴耕雨読


 はい、蓋をしました。


晴耕雨読


 いやー、所有欲を満たしてくれるしっかりとしたコンポーネントでした。


晴耕雨読


 この頃のゴルドジーバーはゲームの内容や面白さ、コンポーネントの出来、秀逸なアートワーク等々総合的なパッケージとしても一級品といえる商品を世に送り出していた感じがあります。

 このあたりが90年代のドイツゲームの特徴のひとつではないかとも思えたりするのですよね。また僕自身が大きく魅了されている点でもあるわけです。

 15日の日曜日に私の主宰しているボードゲームサークルが毎月開催しているゲーム会を行いました。


晴耕雨読


 開始時刻の9時に集まった4人でまずは入手したばかりの本作から開始。ライナー・クニツィア作“ケルト・ダイス”です。


 ドイツ年間ゲーム大賞に輝いた“ケルト”。拡張やらオラクルやらカードやらタイルやらといろいろな“ケルト”が作られましたがついにダイスゲーム版の登場です。


 一度だけ任意のダイスを振り直せたり、特殊なマスに止まることで1手番追加やアイテムが手に入ったりと、コンパクトながらプレイヤーを惹きつける魅力もあって十分面白く仕上がっていると感じました。


 勝負にこだわらない、ドイツゲーム入門者に最適の一作のひとつではないかと思います。


晴耕雨読


 つづいて同じ4人で“ランカスター:新しい法”。


 “ランカスター”は各パブリッシャーから充実したタイトルを発表するドイツゲーム期待の新鋭デザイナー、マティアス・クラマーによるワーカープレイスメントの代表作ですが今回は新たに発表された新しい法律を使用したセッションです。


晴耕雨読


 もともと本作はゲームに新しいルールを加味する“法案”を上手く制することが勝敗に大きく影響を及ぼすゲームの肝で、そこが全く新しくなったとなればプレイングフィールに変化があるのは当然でしょう。


 新法案はクセのない、全体のバランスを尊重した仕上がりという印象でしたが、一部には該当プレイヤーにペナルティを要求するものもあり、ややマゾ度(笑)は上昇しているかもしれません。


 とにかく基本のシステムがしっかりしている良作なので今回も熱い駆け引きの絶えない白熱した2時間のセッションがしっかりと楽しめました。


 とにかく法案の可否を重視しつつ、食客の収集も怠らなかったのが功を奏したのか、久しぶりに本作で快勝。


 今回はじめて新しい法律を体験したのですが今のところ私としては旧法律のほうが好きだったりします。一部のプレイヤーに罰則をもたらすのは本作のカラーにはややそぐわない気がします。


晴耕雨読


 昼食をはさんで、午後はこちらから。米国のゲームメーカー、ミニオンゲームズ発の“ソロモンの王国”です。


 さきのセッションでの印象が良かったこともあってこの日も本作を持ち込みました。根幹となるシステムはクセのない明快なワーカープレイスメントです。


 マップ上のエリアを“道”で接続することで連鎖的にリソースが獲得できるほか、マーケットにおけるリソースの交換、建物建設によるプレイヤー固有のアクション、神殿の建設寄与による他プレイヤーの占有エリアの利用等々実に魅力的なメカニクスの数々が明快かつコンパクトにまとめられており、高いプレイアビリティのお蔭で、プレイヤーは勝利のための戦略の組み立てに集中することができます。


晴耕雨読


 今回のセッションでは序盤では資源地域の拡大に注力しましたが、神殿派プレイヤーの圧力に屈し(笑)、早々と路線変更、自分も神殿寄与に注力し、首尾よくハイプリーストの地位を確立することができました。神殿派でいくにしてもある程度の資源獲得ができる足場は不可欠かもしれませんね。


 エリア拡大派の猛追を掻い潜り、神殿建設とマーケットでの勝利点獲得でリードを保ち勝利できました。


 2回目となる今回のセッションでアメリカのゲームらしい大味さがやや気になりましたが、爽快なプレイングフィールとフリークを魅了する仕掛けの数々は少なくない愛好者に好意的に受け入れられる可能性も十分あると思います(しかしこのアートワークのB級ぽさはその障壁になっているかもしれませんねw)。


晴耕雨読


 前回の初プレイ後の再戦意欲が大きかった“江戸”です。


 ドイツゲーム大手のクィーンゲームズから発表されたアクションプロットがシステムの中心となる新作ドイツゲームです。


 江戸やその回りの都市に建物を建てたり、商人と交易することで勝利点を獲得し、いずれかのプレイヤーが12点を越えるとゲームは終了します。


晴耕雨読


 3枚のタイル計12のアクションから3つのアクションをプロットするだけのシンプルなシステムながら、勝つために考えなければならないことは少なくなく、プレイヤーは誰しもジレンマに身悶え必至となることでしょう。


 経験者のTAKさんが序盤から積極的に特権タイルの入手に注力し、効率的なアクションの連続に常に後塵を拝す形となり、最終的にはフードサプライのマネジメントにも失敗するという、全くいいところのないまま完敗で終了。実に反省点の多いセッションとなってしまいました。


 本作がゲームとして完成度が高いのかどうか、私の中ではまだ判断のつかない部分も多いのですが、運要素が少なく、言語依存皆無のドイツゲームということで最近のお気に入りの一作。今後もプレイを重ねていきたいと思います。


晴耕雨読


 “江戸”でフリークたちが勝敗に凌ぎを削っている最中、隣の卓はこんなことになっていたので記念撮影。ハバの子供向けゲーム、“キャプテン・リノ”です。ここまでの高さになっているのはあまり見かけませんね。


晴耕雨読


 ここからは軽めのゲームが続きました。まずは“リサイクル”を6人で。


 先日の初めてのセッションで少なからぬ感銘を受けたタイトルです。


 一昔前のドイツゲームを喚起させる実にシンプルな競りゲームで、こういうシステム命のシンプルなゲームは大好き。


 6人だと緻密なゲームメイクを楽しむ側面は影をひそめ(まあもともとそういうゲームでもないかもしれませんがw)、パーティゲームに近いノリを楽しむ側面にシフトしますね。いやこれはこれでアリかと。全くいいところなく終わりましたが非常に楽しめました。


 写真はありませんが、このあと“みんなのイーブン”を同じく6人でプレイ。


 コミュニケーションゲームとしては可もなく不可もない標準作という印象。お題が当り障りのない無難なものが多かったせいではないかと思います。


晴耕雨読


 “お邪魔もの”を6人で。


 6人だとお邪魔者2枚、ドワーフ5枚でのスタートで、3ラウンドともドワーフ側勝利ということもあったせいか、本作ビギナーの私はややドワーフ側が強いような印象を持ったのですがこの辺りどうなのか、熟練者の方の意見もお伺いしてみたいものです。


 誰が誰なのか、一種の正体隠匿系カードゲームで手軽にプレイできるまずまずの佳作。


晴耕雨読


 ここからは残った3人で夜の部です。夕食休憩のあと午前のセッションが好印象だった本作を、今度は裏面の上級面を使ったセッションです。


 表面との一番の違いは止まることのできない×印マスの存在で、このアイデアひとつでゲームの印象が随分と変わるものだな、と。


晴耕雨読


 セッションはダイス運の女神が降臨したとしか思えない私の圧勝に。


 まあ小難しいことを言うのは本作には蛇足以外のなにものでもないでしょう。家族や恋人同士でちょっとした楽しい時間を過ごすには最適のアイテムのひとつではないでしょうか。


晴耕雨読


 アイゼンシュタインのカードゲーム“PAX”。


 “ビブリオス”と同じように山札を引く度に三択の処理を選択していくカードゲームですが、ローマとの戦いという協力ゲーム的側面に、裏切りでの単独勝利というスリルあるメカニクスが含められているだけで、ゲーム性が格段に向上している印象があり、実はかなり好きなタイトルです。


 またクレメンス・フランツのイラストレーションが大好きというのも本作の好印象に大きく寄与しているものと思われます。


 セッションはローマ内通による単独勝利を狙ったものの失敗。勝利点判定にて残念ながら敗北しました。


 いいゲームだと思いますが、インストがやりにくいのが玉に瑕なんですよね。


晴耕雨読


 最後にこのハバゲームで〆ました。“クッキーそれともキング?”です。


 山札をめくっていき、適度なタイミングで手札をプレイすることで累積した山札を獲得します。


 獲得したカードの内訳に応じて金貨が獲得できます。


 シンプルな子供向けゲームながら大人もしっかり楽しめる良作で流石はマルコ・トイブナーだなと感心。このデザイナーもまだまだ健在ですね。最近のハバでお薦めしたい一作。


 複雑さを増すバリアントも用意されているようで、こちらも今後是非試してみたいものです。



 以上にて当月のゲーム会も無事終了しました。


 参加していただいた皆様に感謝。今後もご都合のよい時には是非お越しください。ではでは。

 21日(土)の夜7時より自宅ゲームスペースUDA(雨読庵)にて自宅ゲーム会を開きました。


晴耕雨読


 まずはこのタイトル、“江戸”から。


 先日の初プレイから自分の中で問題作となっているタイトルです。


 シンプルなアクションプロット型の純度の高いドイツゲームですが4つのアクションが1枚のタイルの中に納められており、1つのアクションを選ぶことで他3つのアクションは諦めねばなりません。

 このタイルが3枚あり、1ラウンドあたり12のアクションの中から3つのアクションを選択することになります。まずはここでのジレンマが相当なものがあります。


 またアクションの中には他のプレイヤーとバッティングすることで効果が減じてしまうものもあり、盤上の状況をよく鑑みたうえで、他のプレイヤーの行動を読んだプロットが要求されます。このあたりが本作の醍醐味ではないかと思います。


晴耕雨読


 今回のセッションは経験者3人によるものだったこともあり、勝負は白熱。


 最後は同点タイブレイクで残リソースの数も同数、最終的に江戸における影響点で1点リードしていた私が理論上これ以上はない接戦で辛勝という結果に。


 交易の活用や都市における影響点の競り合いなど数日前の初プレイ時にくらべ、あきらかにセッションの全体的なレベルの向上が伺える、充実した勝負が繰り広げられました。


 本作は学習効果の高い、やり込みがいのある質実剛健なタイトルという印象があります。また運要素はかなり低く、競技性の高さもあってここ最近のドイツゲームの中ではかなり気に入っているタイトルのひとつです。

 

 今後もプレイを重ねたいと思いますし、4人でのプレイを経験してみたいものです。


晴耕雨読


 つづいてこちら、ブルクハルト&クラマーという異色のコンビによる“シーランド”です。


 発売直後にリバーシブルボードの表面、入門マップでのセッションを経験済みでした。今回は運要素が排除された裏面に“代官と記録”というバリアントルールの一種も導入した、いわばフリーク向けの仕様でのセッションに臨みました。


晴耕雨読


 ブルクハルトらしい一風変わったメカニクスをクラマーが豊富な経験をもとにした緻密なバランス修正とともに完成させたのか、さっぱりとした軽めのプレイ感ながらじっくりと考える楽しさが味わえる良作という印象の本作です。


 ほぼ運要素のない、パズルチックなアブストラクト一歩手前という感覚は好き嫌いの分かれるところかもしれませんが、オランダの長閑な田園風景を舞台としていることもあってプレイングフィールはあくまでも軽やかで風通しの良いもので、そこは充分評価されていいと思います。


 ただ市場でのタイル供給の運要素が勝負に大きく影響するような気も。再戦することがあればこの点を意識しつつプレイしたいところです。


晴耕雨読


 2タイトルを消化した後、まだ時間的に余裕があったので本作を。ミヒャエル・シャハト作“パトリツィア”。


 このタイトルも発売直後にプレイして以来の、随分久しぶりのセッションとなりました。


 3枚の手札から1枚をプレイし、1枚を補充というアクションを繰り返していくだけの、実にシャハトらしい簡潔したシステムの潔さがまずは実に心地よい印象。


 このシャハトゲーの淡泊さに数年前の私はポジティブな印象を持てなかったのですが、年輪を重ね、卓上ゲーム全般においてそこそこの経験を重ねた今の私は当時にはない前向きな印象を持てるようになったように思います(笑)。


晴耕雨読


 問題は本作の個人的な評価の行方です。


 私は“勝った人が強いゲーム”あるいは“強い人が勝つゲーム”が好きなのですが、今回のセッションではその点を本作が満たせたのかどうかが(主に私の力不足という理由で)判断できなかったのが心残りです。


 ただ60分以内で収束するきっぱりとしたタイトルですし、同好の士と今後もプレイを重ねることで、この辺りの評価はじっくり確立していければいいかなと思っております。



 以上3タイトルをもって土曜日夜の自宅ゲーム会の幕は閉じました。


 突然のオファーにも関わらず、快く参加を決断していただいた参加者各位には感謝しております。またよろしくお願いいたします。

 7月8日の日曜日に自宅ゲームスペース“UDA(雨読庵)”にて自宅ゲーム会を開きました。


 前日、前々日には激しい雨となった福井ですがこの日は終日曇りで雨は降らず。エアコンも使用せず、窓を開放しつつ一日ボードゲームを楽しみました。


晴耕雨読


 まずはこのタイトルから。先日こちらのブログ記事でも取り上げた“リシュリュー”です。


 宰相リシュリューと外国をふくむその周辺の政争をテーマとする、権謀術数渦巻く心理戦が存分に楽しめる中量級ボードゲームです。


 手番になったら4つのアクションから1つもしくは2つ(各プレイヤーの勝利点に拠る)を選択します。


 メインになるのは3つある陰謀ボックスへの工作員の配置で、-2、1、2、3の4種類の工作員マーカーのうちひとつを裏向きで配置するアクション。


 各陰謀ボックスはリシュリュー側と敵対勢力側に分かれており、各ボックスでいづれかの側が工作員マーカーで埋まればすべてを表にし、勝敗を決します。


晴耕雨読


 シンプルながらテーマとシステムが実に見事に融合しており、セッションの間はプレイヤー間の腹の探り合いから濃密な心理戦が十分に楽しめました。


 陰謀ボックスの解決のため表にされた工作員マーカーは“街”に置かれるので、ここでの情報が各種判断をする上での大きなヒントになるのもまたよくできたメカニクスだなー、と。


 序盤にて収入レベルを上げることができた私が金満プレイで勝利できました。


 プレイアビリティも高く、慣れてくれば60~90分で十分収束しそうですし、再戦を希望しております。


晴耕雨読


 つづいて最近繰り返しプレイしている米国TMG社の傑作“ホームステッダーズ”。


 第二版になって見違えるほどコンポーネントの質が良くなった大好きなタイトルをこの日もプレイしました。


 全10ラウンド、競りで土地を購入し、購入した土地に必要なリソースを払って建物を建設、その建物に労働者を派遣することで更なるリソースを得ていく拡大再生産のゲームです。


晴耕雨読


 登場する建物はデフォルトで決定されていながら、競りによるコストの決定などもあってセッションの度に展開が異なり、多彩な勝ち筋が用意されているので、決定的な攻略法は存在せず、展開を理解した柔軟な選択が要求されるところが本作の魅力のひとつではないでしょうか。


晴耕雨読


 序盤で鉄の生産がほぼ絶望的となり、Tチットの入手も困難な様相で焦りましたが、とにかくTチットの供給源確保を第一に方針を修正。労働者は充分だったので、2人の労働者で4点を叩き出す建物に毎ラウンド2人を配置し勝利点の量産に成功。


 建物ボーナスも相互に上手く発生させることに成功しトータル59点で勝利しました。


 最近プレイしていた経験の差が出たのが実は最大の勝因でしょうねw それから巷間で言われているようにこの2人4点建物はやはり強い印象。


 まだまだ研究の余地が残されているとも思われ、なにより面白いので今後も末永くプレイしていきたいタイトルです。


晴耕雨読


 昼食休憩の後、本日のメインその1“ソロモンの王国”を立卓しました。


 米国ミニオンゲームズ発のオーソドックスなワーカープレイスメント。


 配置、処理、売買、建設の4つのフェイズからなるラウンドを繰り返し、終了条件が満たされたらゲームは終了します。


晴耕雨読


 アートワークのB級ぽさ、またアメリカのゲームであるという個人的偏見から多くを期待していなかったこのタイトルでしたが実際のセッションで予想を上回る面白さが堪能でき、もっと早く本作をプレイしていればよかったと思いました。


晴耕雨読


 マップ上の各エリアにワーカーを配置することで各種リソースが入手できるのですが、このエリアを“道”で接続することで、接続されている各エリアのリソースが一括して入手できる、というのが本作の最大の特徴のひとつです。


 この点を最大限に利用できたプレイヤーが勝利に大きく近づけるのではないでしょうか。


晴耕雨読


 しかし対抗策も用意されており、“神殿”の建設に寄与することで“高司祭”となったプレイヤーは他プレイヤーの建物(リソース供給の源)を利用でき、これまた大変に強烈な効果を持っています。


 本作はこの2つの方針のせめぎ合いがセッションを熱くすると同時に、大きな醍醐味をもたらしてくれるような気がしました。


 じつに明快、ストレスのないすっきりとした爽快なプレイ感が実に心地よかったセッションでした。同じWPをシステムの中心に据える、先日プレイした“バヌアツ”の重苦しさとなんとも対照的です。あちらが重苦しい、暗雲たれこめる冬の北陸なら本作はからりと乾燥した晴天が続く冬の関東地方でしょうかw(いや誤解ないよう付言しておきますがゲームとしての出来の良さは両タイトルとも甲乙つけがたいですよw)


 セッションは残念ながら1点差で惜敗(166点と165点)。再戦で熱いセッションをもう一度堪能したいものです。


晴耕雨読


 そして本日のメインその2“江戸”の登場です。


 手番では3つのアクションを選択し、その順番も考えてセッティングしたら、あとは各プレイヤーが順番に実行していくだけです。ようはアクションプロットが本作のメインのメカニクスと言えます。


 がこのプロットが実に悩ましいのです。


 アクションは1枚のタイルに4種存在しており、この中からひとつを選択するので他の3つのアクションは同時に選択することはできません。このようなタイルが3枚あるので計3アクションとなります。


晴耕雨読

 各アクションの処理はシンプルなものながら、盤面の状況や他のプレイヤーの選択もあって、自由にプロットできるにも関わらず(またほぼ制限なく実行できるにも関わらず)、プロットした後で後悔することしきりの実に悩ましいゲームで、ファミリーゲームとは言えないな、とは思えました。


 判断を困難なものとする情報量の多さから私は“ヘルべチア”あたりを想起したりも。


 よって最初のハードルはやや高いものがあるとは思いますが、セッション後の再戦意欲はこの日一番で、まずは1回プレイしておおまかに理解できれば完成度の高い、やり応えのある良作のもつ醍醐味を味わえるようになるのではないかと思ってます。


 ただひとつ気になるのは敷居の高さからくるインタラクションについて。プレイヤー間の読み合いや駆け引きがあってこその本作だと思うのですがそこが十分発生するかどうか、ここは今後のリプレイで検証していきたい点のひとつですね。


晴耕雨読


 この後は残ったふたりで国産同人二人用を2タイトルやりました。まずは“7th Night”。


 実にシンプルなシステムながら短時間でしっかりと駆け引きが堪能できる秀作。


 4枚取れるとばかり思っていたのですが、判断というか読みを誤り、3対3のタイブレイクで7のカードを取られていた私の敗北。


 角丸スリーブなんて見たことないですね。


晴耕雨読


 カワサキファクトリー“ノーラックポーカー”。このタイトルでこの日のゲーム会を〆ました。


 今年のGM新作国産同人もかなりのタイトルをプレイしましたが個人的には本作がベストではないかと思っています。


 4枚支給されるプラス1のチップの使いどころや“いかに負けるか”(つまり“いかに次のラウンドにつなげるか”)考えなければいけない点がもう素晴らしいとしか思えません(笑)。


 経験の差から圧勝。


 二人用アブストラクトにおいて国産同人タイトルには本作以外にも優れたものが多いことも付記しておきましょう。



 以上にて自宅ゲーム会を終了しました。この日は新作の初プレイが多かったのですが当たりが多く、今後プレイを重ねたいタイトルばかりでした。


 参加していただいたみなさまには感謝。また一緒にゲームを楽しみましょう。ではでは。