KANO空感設計のあすまい空感日記 -11ページ目

KANO空感設計のあすまい空感日記

愛知県岡崎市で、自然素材と節電の家づくりをしているKANO空感設計。 「空感=空・自然を感じる・感性豊かな」木の家を中心に、建築家男女の視点から提案。

http://www.kano-cd.jp

昨日のブログの続きです。

二部は、宅地の地盤について、講師は、香川大学の山中稔准教授です。
岐阜や名古屋などの濃尾平野の地盤についての話から始まり、液状化現象の話、圧密沈下の話、宅地造成についての話などを聞きました。

家を建てるために土地を購入する方や既存宅地での建て替えをする際には、知っておいたほうがいい情報です。

例えば、液状化の起こりやすい場所は、公的な(県など)が公表していますので、調べることができ、土地を買うのを避けたり、対策を講じる検討ができます。

例えば、山を造成した宅地は、切土部分だけに建てることができればいいのですが、切土と盛土にまたがって建てられる場合は、不同沈下といって、家が将来、傾いて沈む可能性があるので、地盤調査とそれにもとずく、地盤改良の可否や方法の検討が必要です。

例えば、もと田んぼだったところを造成した宅地は、圧密沈下といって、盛土や家が重しとなって、田んぼの泥や盛土が圧縮され、地盤ごと沈む可能性があるので、同様な対策が必要です。
できれば造成後1年は家を建てないほうが本当はいいそうです。

しかし実際は、宅地開発業者はすぐに売りたいので、そんなことはせず、建売住宅や注文住宅を建ててしまうかもしれません。
岐阜県立森林アカデミー の関係者により、設立されたNPO法人 WOOD AC の講習会に岐阜市へ行ってきました。

一部は、木造住宅の防火について
二部は、宅地の地盤について
ともに、住宅の安全にかかわることで重要なことです。

まずは、木造住宅の防火について、講師は、東京の設計事務所の安井昇さん です。
最近、3億円をかけて造られた、木造3階建ての校舎を燃焼実験をしたニュース を見た方はいらっしゃるでしょうか。
国は、2年前に、低層の公共建築物は、原則、木造にする方針を打ち出しましたが、3階建ての木造校舎にも拡大展開する構想をもっています。
日本の林業再生とそれによるCO2削減のためです。
このように、従来、防火規制のために、木造では無理と思われていた建物が、木造で建てられる時代になっていきつつあります。

木造というと、すぐに燃えるイメージを持っている方もいると思いますが、けっしてそうではありません。
いくつもの、燃焼実験のビデオを見せてもらいました。
厚い木材は、表面が炭化し、それがさらに燃焼するのを抑える効果があるのです。
ほおっておけば、最後には、燃え尽きてしまいますが、人が逃げたり、消防車が到着する時間をかせぐことができるのです。

それよりも、もっと危険なことは、人が火事で亡くなるのは、火によるものではなく、ビニールクロスなど石油系物質による内装が燃えることによって発生する有毒ガスや一酸化炭素中毒による死者のほうが圧倒的に多いということです。
これは、木造住宅に限ったことではありません。
どんな構造でも、まず、内装が燃えて、その後、構造体に影響がいきます。

よりいっそう、内装に自然素材を使いたいと思いました。

木造住宅においても、特に市街地で、従来は防火規制により、仕上げ材などの厳しい制限がありましたが、燃焼実験の成果などにより、規制緩和がすすみ、木をあらわしで使ったりすることができるようになっています。

次回に続く。
「大屋根光庭の家/蒲郡」のお施主様と打合せしました。
先日立ち会った測量事務所から測量図をもらっていましたので、お見せしました。
思ったよりも多くのみかんの木を伐採する必要があることが分かりました。
今までは、市役所からもらった区画整理図をもとに敷地図を書いていた(測量図がもらえないので)ので、不正確でしたが、これで、敷地の形状がはっきりわかり、今まで書いていた敷地図との相違も判明しました。

基本設計を固めるために、立面図や、建具表を作成し、窓について、開閉方法、設置位置などを打合せしました。
メインの外壁の色は黒で、一部白のところがあります。
サッシを黒にすると、外壁が白のところのサッシの色になやみます。
白い外壁で黒いサッシは目立つからです。
暮らせる蔵 」の時も同様ななやみがありましたが、ここでは、東西の隣住戸により見えずらくなってしまうサッシは、インテリアを優先して、白い壁に黒いサッシを設置しました。
インテリアから見れば、サッシの色に統一感があります。

電気設備のコンセントやスイッチや照明などを書いた図(作図途中ですが)も用意しました。
これを早めにやっておかないと、後で、ここにスイッチやコンセントをつけたいけど壁がないとか、木製建具を移動したり、幅を小さくしたりする必要がでてくるのです。

これらは、住宅の設計では、通常、実施設計時にやることですが、ある程度は、考えておかないといけないというのはこういうことがあるからなのです。
「元氣の家/豊川」の現場へ。

ロフトに上がるロフト階段を造っています。
写真では、まだ横たおしになっています。
ロフトは人気が高いですが、一般には、はしごをかけて上り下りすることが多いです。
しかし、ロフトには、荷物を置くことも多く、荷物をもったまま、垂直や、急角度のはしごを上り下りするのは、あまり安全とは言えませんし、使いにくいですので、そのままあまり利用しなくなってしまうことも考えられます。

この家では、2階の上部に、3か所のロフトがあり、常時は仕切られていますが、ドアで各々がつながっています。

吹抜上部の↑ロフトに上がるための階段がこのロフト階段です。

この階段を使って、他の2つのロフトに行くこともできますし、各々のロフトには、伸縮はしごを掛けてもらって、上り下りすることもできるようにしてあります。

こちらの過去ブログの模型 を見ると分かりやすいです。
ぐるぐる廻れて楽しく、おもしろい家です。
このイメージが、この家のタイトル「元氣の家/豊川」の由来です。
「空縁の家/豊橋」の現場へ。

壁の珪藻土(けいそうど)の上塗りをしています。
今や自然素材ブーム、珪藻土ブームなので、世の中には、珪藻土のメーカーや商品がたくさんあります。
珪藻土というのは、太古の昔に、植物プランクトンが堆積して化石化してできたもので、優れた吸放湿性などがあり、人気となっています。

しかし、珪藻土を固めるには、バインダーと呼ばれる「つなぎ」材が必要なのですが、それを多くのメーカーでは、樹脂を使っています。
そのため、せっかくの珪藻土の多孔質の穴をふさいでしまうことになり、吸放湿性が落ちてしまいます。
ほとんどが樹脂で、珪藻土がわずかしか入っていなくても、「珪藻土」とうたっているメーカーもあります。

ですから、「珪藻土」なら、なんでもいいというわけではありません。
今回採用したのは、北海道の日本システム機器というメーカーの「北のやすらぎ 」です。
日本には、珪藻土の産地がいくつかありますが、中でも、稚内産は、他の産地と比べ物にならないくらいの、優れた吸放湿性を持っており、それを使った商品であり、かつ、バインダーに樹脂を使わず、100%自然素材でできています。