〈福祉保健費〉

今回、がんの早期発見・早期治療に向けた取り組みを一新するために50歳以上の方のマンモグラフィー検査を1方向から2方向撮影に拡充されました。つまり36歳以上のすべての女性が2方向撮影になります。

 

マンモグラフィー検査が一方向では、十分ではないことは指摘されていました。また、なぜ‟50歳”になると1方向になるのか?

50歳の根拠は?

 

女性の身体はもっとデリケートです。年齢だけではなく

・閉経しているか

・出産の経験はあるか

等が、重要な要素になると言われています。

 

今回ようやく36歳以上のすべての女性が2方向撮影になったのは前進です。

ただしこれで十分ではありません。

 

 

令和5年8月9日に開催された厚労省の「がん検診のあり方検討会」で指摘されているように

 

 

重要な点を抜粋すると

 

超音波検査による乳がん検診の有効性を検証する比較試験(J-START)の進捗状況について

 

今回、J-STARTの中でも、マンモグラフィと超音波、2つの検査方法を使った比較試験ということになるわけですが、そもそもマンモグラフィは、X線検査でございますし、超音波は音響の検査ということになりますので、違った検査方法ということになります。それぞれの得意分野と不得意分野というのが存在します。例えばマンモグラフィは、石灰化病変を検出する能力が非常に高いということになります。一方で超音波は、石灰化病変の検出はちょっと苦手なのですけれども、小さな腫瘤、小さな浸潤がんの検出は非常に得意であるといった位置づけになっております。

 

J-STARTの研究をしておりますと、マンモグラフィと超音波、どちらがいいのですかという質問が必ず出てくるわけですけれども、これは先ほどお話ししましたように、違ったモダリティですので、どちらが優れているかではなくて、お互いがそれぞれの長所・欠点を補完し合うといった検査方法であるということで、両方をうまく総合的に使うことが最も有効・効率的であると考えられています。

 

すでに、品川区のように有料ではありますが、マンモグラフィーと超音波検査の両方を受診できる自治体も出てきました。

 

中央区でも、さらなる改善を期待します。