「防災クルーズ」を始めて今年が8年目。
以前は、区民館を借りて区政報告会を開催していましたが、私が取り組んでいる(防災・舟運・街づくり等)の政策の基礎となるのは、水辺の活用です。だったら、その‟現場”を船から見ていただきながら、お話しするのが一番わかりやすいのではないか?と、いうことで始めたのが「防災クルーズ」です。
①防災船着場の増設について
②津波・高潮対策について
③自家発電機を動かし続けるための船舶燃料の活用について
この3点についてお話しします。
この防災クルーズでは船着場は毎年、朝潮運河船着場を使っていました。
現在、月島地域で唯一の船着場です
中央区内には7カ所の船着場がありますが、人口が急増している月島地域(佃・月島・勝どき・晴海)にあるのは、ココ1カ所だけというのは、少ない!
災害時に効率的に舟運を利用するためにも、まず、防災船着場を増やすことを区に要望してきました。今後、3か所、再開発時の地域貢献策として、増えます。たた、昨日もお伝えしたとおり、この朝潮運河船着場が今年移動します。
※この後追加10月25日のブログをお読みください。
新しくできる防災船着場
勝どき東
晴海5丁目のマルチモビリティステーション
次に中央区臨海部の津波に対する防災について確認しておきます。津波(潮位の上昇)から守るため、臨海部は防潮堤で囲まれています。
災害時の津波は中央区で過去最高とされる「元禄型関東地震」で、2.51m(満潮時)。東日本大震災では1.3mでした。
一方、隅田川テラス両岸を中心に整備が進んでいるスーパー堤防は、高さが6mあります。毎年行っている防災クルーズで、皆さんに必ず見ていただいています。
コチラが佃の石川島公園周辺のスーパー堤防。
なだらかな斜面は芝生におおわれており、緑被率のアップに貢献しています。
晴海選手村(晴海5丁目)は、堤防と陸こう(堤防の切れ目)の外側にありますので、盛土をして、土地そのものが6.5mの高さがあります。
最後に燃料の備蓄と発電するマンションについて。
中央区では、区民の約95%の方が集合住宅(マンション)にお住まいです。
そして耐震性・耐火性に優れているという理由で、マンションにお住まいの方は災害時、基本的に「在宅避難」です。
学校体育館等に整備される「避難所」に逃げ込むことはできません。
高層マンションには自家発電機が整備されていますが、備蓄燃料は消防法により制限されているので、調査したところ、エレベーターを動かし続けることができるのは 3時間から6時間しかありませんでした。
一方、東京電力は、東京における電気の復旧まで‟6日間以上”と発表しました。つまり各マンションは、最低限6日間分の燃料が必用ということになります。確認しておくと、ガソリンスタンドの燃料は、各自治体が優先的に使います。
では、十分な燃料をどこに備蓄すればよいのか?
海の上です。
軽油やA重油は海上では陸上とは違って「危険物」ではないので、量的規制がなく大量備蓄が可能。
中央区には豊海ふ頭周辺にA重油を積んだ小型タンカーが常に停泊しています。このタンカーを活用する。現在法整備を含め具体的な仕組みづくりに取り組んでいます。
本年も青木かのブログ「月島日記」をお読みいただきありがとうございました。これからも、「安全で安心で住みやすい」まちづくりに取り組んでまいります。
中央区議会議員 青木かの