「防災クルーズ」を始めて今年が8年目。

 

以前は、区民館を借りて区政報告会を開催していましたが、私が取り組んでいる(防災・舟運・街づくり等)の政策の基礎となるのは、水辺の活用です。だったら、その‟現場”を船から見ていただきながら、お話しするのが一番わかりやすいのではないか?と、いうことで防災クルーズを始めました。

 

①防災船着場の増設について

②津波・高潮対策について

③自家発電機を動かし続けるための船舶燃料の活用について

この3点についてお話しします。

 

この防災クルーズでは船着場は毎年、朝潮運河船着場を使っています。

現在、月島地域で唯一の船着場です

中央区内には7カ所の船着場がありますが、人口が急増している月島地域(佃・月島・勝どき・晴海)にあるのは、ココ1カ所だけというのは、少ない!

 

災害時に効率的に舟運を利用するためにも、まず、防災船着場を増やすことを区に要望してきました。今後、3か所、再開発時の地域貢献策として、増えます。たた、昨日もお伝えしたとおり、この朝潮運河船着場の位置が変わるのが心配です。

 

 

 

勝どき東

 

晴海5丁目のマルチモビリティステーション

 

 

次に中央区臨海部の津波に対する防災について確認しておきます。津波(潮位の上昇)から守るため、臨海部は防潮堤で囲まれています。

 

災害時の津波は中央区で過去最高とされる元禄型関東地震で、2.51m(満潮時)。東日本大震災では1.3mでした。

一方、隅田川テラス両岸を中心に整備が進んでいるスーパー堤防は、高さが6mあります。毎年行っている防災クルーズで、皆さんに必ず見ていただいています。

 

コチラが佃の石川島公園周辺のスーパー堤防。

なだらかな斜面は芝生におおわれており、緑被率のアップに貢献しています。

 

 

晴海選手村(晴海5丁目)は、堤防と陸こう(堤防の切れ目)の外側にありますので、盛土をして、土地そのものが6mの高さがあります。

 

 

最後に燃料の備蓄と発電するマンションについて。

中央区では、区民の%の方が集合住宅(マンション)にお住まいです。

そして集合住宅は、耐震性・耐火性に優れているという理由で、マンションにお住まいの方は災害時、基本的に「在宅避難」です。

学校体育館に整備される「避難所」に逃げ込むことはできません。

 

高層マンションには自家発電機が整備されていますが、備蓄燃料は消防法により制限されているので、調査したところ、エレベーターを動かし続けることができるのは 3時間から6時間しかありませんでした。

 

一方、東京電力は、東京における電気の復旧まで‟7日間以上”と発表しました。つまり各マンションは、最低限7日間分の燃料が必用ということになります。確認しておくと、ガソリンスタンドの燃料は、各自治体が優先的に使います。

 

では、十分な燃料をどこに備蓄すればよいのか?
海の上です。
軽油やA重油は海上では陸上とは違って「危険物」ではないので、量的規制がなく大量備蓄が可能。
タンカーに燃料を備蓄し、災害時には小型のタンカーで各マンションの近くまで運びホースで給油する。

 

中央区では豊海ふ頭周辺にA重油を積んだ小型タンカーがすでに停泊しています。現在、法整備を整えて、海上や運河に浮かぶ小型タンカーに燃料の備蓄をするべく取り組んでいます。