東京都の防災会議地震部会が、首都直下地震の新たな被害想定を25日公表しました。
〇トイレの利用停止
〇電気が復旧しても計画停電は継続
〇携帯基地局の電源枯渇によりスマホが使えない
等、大変具体的な影響も書かれていますので、是非お読み下さい。
全般的には、前回の想定(2012年)から10年が経ち、耐震性に優れたタワーマンションの増加等、社会インフラの変化に合わせた被害イメージとなっているのが特徴です。
また前回の想定と比べると、
・死者:9641人→3,400人
・帰宅困難者:516万6126人→452万5949人
は、減少している一方
・エレベーターの停止:7473台→22,426台と大幅に増加しています
次に「津波による被害想定」です。
中央区で、最大2,42M.となっています。
この数字は、危険なのか安全なのか?
私が毎年開催している「防災クルーズ」で、お話ししていますので添付します。
災害時の津波は中央区で過去最高とされる元禄型関東地震で、2.51m(満潮時)。東日本大震災では1.3mでした。東京湾の形状から、大きな津波にはならない、と言われています。
一方、隅田川テラス両岸を中心に整備が進んでいるスーパー堤防は、高さが6mあります。毎年行っている防災クルーズで、皆さんに必ず見ていただいています。
コチラが佃の石川島公園周辺のスーパー堤防。
なだらかな斜面は芝生におおわれています。
また、晴海選手村(晴海5丁目)は、堤防と陸こう(堤防の切れ目)の外側にありますので、盛土をして、土地そのものが6mの高さがあります。
6mの盛り土
以上が、中央区の津波対策です。
よって、テラスへの浸水等津波による被害は限定的で、住宅地への被害はないと思われます。
東京都は、今回の被害想定をもとに、現在の地域防災計画をアップデートすることになります。