9日間にわたる、令和3年度中央区予算案の審議が終了しました。私たちの会派の態度表明(賛成か反対かとその理由等)です。

 

いわゆるコロナ禍が長期化、また日本においても変異株が次々と発見される等、複雑化する中、3月21日緊急事態宣言が解除されました。今後は社会経済活動を継続しながら再度の感染拡大を防止するための取り組みが必要となります。

 

中央区においても、特別区民税が11年ぶりに減収に転じ、財政調整基金の取り崩しが続く等、財政環境は厳しい状況が続いています。期待されるワクチンについても、医療従事者への接種がようやく始まったところです。

 

このような状況の中、令和3年度予算案において、まず主な事務事業の見直しが行われたこと。特に、会派として、その簡素化を長年訴えてきた「賀詞交歓会」の廃止については、大変評価するところです。今年、年初に行われた、地域ごとの「仕事始め式」で十分であることは明らかです。他の事業については、令和3年度に限定しての、中止や延期ということですが、今こそ、選択と集中という観点から、引き続きの見直しを大胆に行っていくことを希望します。

具体的には、

 

〈議会費〉

政治分野における男女共同参画推進法の趣旨に沿った取り組みは喫緊の課題であり、議員活動と家庭生活の両立支援が、地方議会に要請されています。誰もが議員として活躍しやすい環境整備を求め、速やかな規則の改正をすること。

 

〈企画費〉

令和3年度から全庁的なデジタル化が進みますが、デジタル化によって、職員の業務を簡素化・効率化し「区民目線」による区民サービスの向上に努めること。

 

〈区民費〉

現在地域コミュニティの中心であり、区の各種助成の対象となっている町会・自治会については積極的に世代交代や女性の参画を働きかけ、活性化を図ること。

 

〈福祉保健費〉

子育てを家庭のみに任せるのではなく、地域で子育てをする体制を整え、母親の孤立を防ぐこと。

困った時に相談できる誰かがいる環境をつくること。

 

〈環境土木費〉

平成29年6月に改正された「都市公園改正法」により可能となった、ParkPFI等を利用して、官民連携によるコミュニティの中心となる魅力的な公園づくりを区民と共に進めていくこと。

また水辺環境の整備についても中央区の特長として引き続き強く推進していくこと。

 

〈都市整備費〉

コロナ終息後も中央区からの人口流出はないと考えます。「検討中」の市街地再開発事業については、その規模や地域貢献策等について、見直すこと。

 

〈教育費〉

今後、児童生徒の将来を決めるといっても過言ではない、デジタルリテラシーを高めること。また多様性の理解と人権について考える中で、自己肯定感を育むための自己決定機会を増やすこと。

以上。20万都市を見据えた、堅実でかつ積極的な区政運営に努めることを要望し、令和3年度、各会計歳入歳出予算案に賛成いたします。