このいわゆる「築地の猫シェルター」については、突然第3回定例会の補正予算に出され、時間がないなか、私も現地の調査を行うと同時に、担当所管(保健所)へのヒアリングを何度も行いましたが、そのたびに担当者の説明が変わる等、わかりづらい案件でした。

 

こちらが私の、昨年9月27日のブログです。

私は中央区議会議員28名の中で、ただ一人反対いたしました。

正しく言うなら、補正予算に含まれていた

「築地市場移転に伴う猫の臨時保護施設の整備」に反対しました。

これは築地市場に残る約30匹の猫(老猫が多いので里親を見つけるのは難しいとのこと)の終の棲家となるシェルターで、5年間の臨時施設です。

 

確認しておきますが、私は動物が大好き。犬も猫も大好き。シェルターが必要ならば当然相応の予算が使われるべきで、シェルターの建設そのものに反対するものではありません。しかしその決定のプロセスに重大な問題があると考えます。

 

私はこの議案が付託された企画総務委員会の委員ではありませんので、委員会では質問ができません。そこで以下、区の担当者にヒアリングをし、事実関係を確認した上で、反対の理由を述べます。

 

①30匹の猫のシェルターの工事費5千628万円という金額は妥当か?

こちらが、工事費の内訳です。Y社による見積もりで、区はその金額をほぼそのまま計上しています。

 

②築地市場にいた猫なので、当初は東京都が捕獲しシェルターを造る予定でしたが、市場移転が2年延期してしまったのでその計画がなくなり、代わりに区が引き受けることになったようです。区内に代替地を見つけるにしても、工事費は当初の予定通り都が負担すべきではないでしょうか。

 

③シェルター予定地は晴海臨海公園内にありますが、近隣住民への説明が十分ではありません。8月21日に晴海の連合町会を対象に説明がされたようですが、まだ連合町会に属していない近隣高層マンション自治会には、説明がありませんでした。(以上)

 

その後、週刊文春や日刊ゲンダイ等、さまざまなメディアで、この問題が取り上げられたことで、区としても、態度が変わってきます。

 

そして、最終的に、11月15日、副区長へのヒアリングを行った際の答弁です。

〇この施設は、飼い主が亡くなったり、災害の際などに必要となる動物シェルター等も視野に仮設ではなく恒久施設として整備する。

〇設計や予算についても見直しをする。

〇地元自治会と、しっかり情報を共有していく。

 

区議会が発行する「区議会だより」では結果しか報告されませんが、その決定の「プロセス」が重要だと考えます。

 

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