中央区では、今年度から区役所本庁舎の建替に向けた見当に入っています。平成29年度の予算では「本庁舎整備検討費」として約400万円を計上しました。

2月9日に発表された30年度予算では整備検討費として1039万1千円が計上されています。

 

仮移転はせず、1回だけの引っ越しですむように、区有地を中心に移転用地の比較検討を行っていく、と昨年、副区長の答弁がありましたが、その後の進展についてはまだ報告されていません。

 

昨年、豊島区役所に視察に行ったときのブログです。

 

”資産活用で税金を1円も使わずに豪華庁舎の建て替えに成功”と話題になった豊島区役所に視察に行ってきました。

ご覧のように豊島スキームは、新庁舎の上に分譲マンションが乗っているというもので地上49階立てです。旧小学校等公有地を権利変換で権利床として約10,700㎡を無償で取得。また、旧庁舎地の定期借地権と地代約191億円を保留床の購入費に充てるというものです。

 

私が、一番気になったのは、1つの建物の中に公と民が共存しているということ。そこで、将来的に必要になってくる、各種改修・大規模修繕や、さらには建て替え時の合意形成の難しさについて質問したところ、

”その時になって考える”というお答えでした。

 

一方、23区内ではいち早く大規模庁舎を建設した文京区ですが、丁度今、1回目の改修時期に入り、今年3月に文教シビックセンター改修基本計画を策定しています。

詳しくはhttp://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0131/1269/20174513201.pdf

文京区の場合全てが公有財産なので、その点ではスムーズに計画が策定できたようです。

さらに、現在建て替えを計画中の渋谷区についてもうかがいましたが、スキームについては、豊島区と似ており、税金ゼロで建設予定ですが、ご覧のように民間分譲マンションと公共施設を明確に分離しています。分譲マンション部分は定期借地期間が終了する70年後に区に土地を更地変換する契約になっています。

 

中央区役所本庁舎については、確かに老朽化による機能面での更新が必要ということは理解しますが、中央区の場合、月島地域での人口急増が進んでおり、晴海4丁目に特別出張所が建設されることが決まっています。

〇日本橋特別出張所

〇月島特別出張所

〇晴海特別出張所

それぞれの出張所の機能の充実が優先されるべきと考えます。

 

豊島区や渋谷区のようなスキームでの建て替えは大型化(高層化)にならざるを得ず、民と官が共存することの問題点も心配です。

何より、今の区役所は23区イチの駅チカ。新富町駅から徒歩0分。建て替えは区民の皆さんのお声を聞きながら慎重に。

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