中央区は、18.3%が水辺(23区一高い)。
川と運河と東京港に囲まれた街です。
そこで、“水辺を利用した防災”という観点から防災クルーズを企画。
予想を上回る参加希望者があり、4便の予定を急遽5便に増便しての実施となりました。
まずは、防潮堤の確認。
災害時の津波は中央区で過去最高とされる元禄型関東地震で、2.51m(満潮時)。
東日本大震災では1.3mでした。
一方区内の防潮堤の高さは4.5~6m。
隅田川テラス両岸を中心に整備が進んでいるスーパー堤防は、高さが6m。津波対策としてはもちろんのこと、堤防の上にテラスや児童遊園を整備して、水辺に親しむ環境にも配慮しています。
榎本港区議と
さて、中央区民の90%が集合住宅にお住まいです。各マンション燃料を備蓄し自家発電装置を備えていても、消防法により、地上に備蓄できる燃料には制限があります。その量で発電し続けることができるのは、4時間から6時間。一方首都直下型地震級の震災では電気の復旧まで、早くて1週間と東京電力は発表しています。
中央区の防災計画でも耐震性に優れた高層マンションにお住まいの住民は避難所に逃げ込むことができません。電気が止まり、エレベーターが止まり、館内放送が止まるなか、どうやって電気のないマンション内で1週間をすごすのか?
左は築地市場
そのキーワードが燃料の海上備蓄です。
今日のゲスト講師である榎本茂港区議は、10年来水辺の活用に取り組み、社)港区高層集合住宅の防災を考える会
代表理事として、その仕組み作りを具体化してきました。
第1便の皆さん
さらには、中央区唯一の災害拠点病院である聖路加国際病院とも災害の際には、燃料を提供するとともに、ドクターボートを出す等、協力関係ができています。
第3便の皆さん
これらは、全て民⇔民です。
自助・共助・公助と言われますが、公助=行政の助けは最低限です。自助はもちろん、マンション住まいの皆さんは、共助=自治会・管理組合での助け合いが最重要です。
第4便の皆さん
非常時には、物資を運び、人を運び、そして燃料を運ぶ、川と運河に囲まれた街。あとは、燃料の海上備蓄とまだまだ足りない、防災船着場の整備に引き続き取り組んで行きたいと思います。