この歳になると身内が少なくなってしまい、生来血を分けた姉弟の二人だけの健康状態も、月日が経つに従い何かしらの病を経験するようになり、偶に訪問しあっての話題も、お互いの身体の話しが主になってきました。

数年前から、お互いに健康を害した身体になってしまい、逢うたびに二人の健康体を心にして、心底から心配をしあうようになってきました。


姉が10年も前に長引く入院生活をしていても、快復するまでは連絡をしてくれなくて、入院生活で大変な思いをしたことが、今になって話題になってしまい、去年初めて入院生活を経験した弟のためにも、容態をもとに注意点を伝えてくれます。


姉家とは一時間もすれば行ける距離ですから、何時でも逢う事ができるのですが、偶に顔を合わせることが、とても有意義に思えるようになり、二人の年齢が高くなってきている今後は、ますます、お互いの健康の具合を心配するようになりそうです。


猛暑の日曜日、午後になって姉夫婦がやってきてくれて、つい最近に1週間の入院生活を終えたばかりで、その入院結果報告を兼ねて、暑中見舞いの挨拶方々の来家でした。


投薬のためなのか運動不足があるからか、随分とふっくらとした体型でしたが、意外なほどに元気でいてくれて、自分の身体よりも弟の病後の体調を心配してくれるのでした。


先日の検査入院で、結果的に手術がきまり、中旬にも一ヶ月の入院生活をすることとなったことを説明してくれたのですが、姉夫婦が気をしっかりと持ってくれ、入院に向けて心の整理と対処をしていることが安心できました。


6時間もかかる手術も、家族への説明が終えていて、家族がお医者さんを信頼して納得しているだけに、姉も心を落ち着けて、手術に対峙できている様子です。


病巣を摘出してしまえば、あとは完治を待つだけだから頑張ってねと、弟なりの応援をした心算なのですが、10年前の入院生活が悪夢になっているようで、1ヶ月の長期入院が精神的に不安となっているようです。


弟に自分とすると、運よく短期に退院ができた身ですから、ある面長期の入院生活が、どれほど精神的な不安につながってしまうことを、無意識に理解できていないのかもしれません。


病気の類は弟の症状が直接命に繋がることでしたし、緊急を要する事態でしたから、一報を聴いた身内とすれば、今生のお別れを覚悟したかもしれなく、その分身内やお仲間の方々には、とんでもないご心配をお掛けしてしまいました。


本人はいたって元気で、順調に快復できていることが不思議なほどですが、退院をしてから、その病の重さに改めて驚きを感じてしまったものですし、運命の綾ごとを初めて体験することができたのでした。


姉弟も結婚して独立するまでは、そんなに親身になって親密に話をした記憶もなく、同じ屋根の下で生活を共にしながらも、いつもすれ違いのままで、歳の違いもあったり、男女の違いもあったり、まったく姉と弟としての交流は軽薄のままであったことです。


さすがに齢を重ねてきて、二人だけの姉弟となると、意識をして一緒の時間がありがたいと思うようになってきましたし、実に身内の大切さと涵養する時間を、実に有意義にしたいのだと願ってしまいます。


これほど饒舌かと思うほど、あれこれと途切れなく話をしている姉をみて、自然と生家と言う安堵感と血の繋がりを本能的に喜びとして、感情が高まるのではと思ってしまいました。


元気な身体で居れる時にこそ、姉一家と温泉でも旅行を一緒に楽しみたいと、心からの念願を持っているのですが、その時には、せめても弟として姉に孝行をしてあげたいと心得て、腑の中から真剣に願っていることなのです。


願えば叶う、念ずれば叶うことを信じてこそ、身内との交流をモット親密にして、身内との心温まるほのぼの交流を、大切に深めて生きたいものです。