天井の中にはめ込まれた蛍光灯の中を、小さなワニが這っている形に見えて、目を丸くして目力で訴えたら、漸く歯科医の先生が曰く、ヤモリです、家を守るとかいて守宮と読むそうよ。

言われたままにパソコンを変換すれば、お宮を守る、と書いてヤモリと言う字が理解でき、コメントを書きこみながら、歯医者さんでの光景を思い出しているところです。

隔週で治療に通院する母娘共同経営の、歯医者さんに定期健診に行ったのですが、治療中のこと何気なく目線を動かした中に、煌々と輝く蛍光灯のカバーを這う物体を発見して、直ぐにヤモリだとその形と動作で判断ができたのでした。

天井の朗い光線の中に動くことが信じられなくて、発見できても、治療中とあって口を動かすことが出来ない事情もあり、一生懸命に目力で訴えていたのです。

巾1メーター位の照明器具の中を、ゆっくりとのったりとして通り過ぎて行った後の話題は、ヤモリは縁起が好い動物だから、観た人はきっと好い事が起きるわよ!

治療室に居たスタッフも患者さんも、皆さんが一斉に笑顔になって、ホッとした雰囲気が部屋の中を満たしてくれて、暫し治療の器具の音も消えたなか、皆が一斉に和やかな語り部となって、暫し休憩タイムになりました。

お陰様で歯の治療も順調で、あらかたの治療は済んで、毎日のブラッシングを心がけていくだけですが、年齢からくるのか、歯茎の肉が痩せてしまって、自前の歯がぐらつくことが気になるし、左右の噛み応えバランスが悪いことが不満です。

ここ一年間を、隔週置きぐらいに歯医者さんに通ったのですが、完全に加齢から来る老齢化が進んで、いくら自前の歯を持っていても、老齢体の顎骨格変化とかがあったりして、漸くこの一年間で体の変容が落着きはじめたようです。

歯の噛み合わせがずれていたのが落着いてきて、部分的な歯の治療が残っていますが、医師から忠告を受けている歯茎のマッサージを、ブラシを上手く活用させて、日々怠り無く繰り返すことが課題になっているところです。

治療が終わって会計の際に娘さんが寄ってきて、私は丸首のほつれたシャツを着ていても、無頓着で気にならないけど、母親が五月蝿く新しいシャツを着なさいと叱咤することを、どう思いますかと問われてしまいました。

私自身も古着を着ていますし、さほど身なりにはお金を懸けない性格なので、御客さんに不愉快な思いをさせなければ、清潔感があれば差支えないのでしょうね、と伝えたのですが、母親先生曰く、首の目立つ位置にほつれたシャツを着てくる神経が、お客商売として分からないと嘆くのでした。

思えば夏物の半袖シャツとかTシャツとか短パンは数が多くあっても、これからの季節に着るものが少なく、ここ暫く衣類を買い込んだことが無く、随分古く着慣れた冬物を着ることになります。

無駄と言えば無駄な、タンスの肥やしになっている衣類がことのほかあって、整理することも必用なことかもしれません。

袖を通さない衣類が結構閉まってあることを思い、世の中には着るものに不自由をしている人も居ることに思いを馳せると、各家庭で眠ったままである、衣類を始め飾り物や道具類が、意外にも数多くあることになっているのでしょう。

天井に住むヤモリや衣類から始め、物事を必用と不必要な分野で分けてしまうと
、自身の存在を始めとして、線引きが非常に厳しい状況になるのかも知れません。