この時節に電車の椅子に腰掛けると、必ずと言っていいほど心地良い睡魔が襲ってきて、うとうと白川夜船の舟こぎになってしまいます。

午後からJR快速電車の人となって、五反田まで向かったのですが、品川で山手線に乗り換える心算でいて、乗車時には、ありがとうございます、という個人出版の手ごろの厚さの本を再読していたのですが、20分もしないうちに、椅子のヒーターがお尻に適度な温かさをもたらしてくれ、目がうつろになってしまいました。

すっかり熟睡して気持ちよく寝ることができたのですが、目覚めたところが東京駅を過ぎた新橋で、カバンを手にしてとっさに下りてしまいました。

ホームに下りてから新橋で無く、品川で乗り換える心算であったことを思い出して、時すでに遅く、そのまま新橋駅で地下のエスカレーターを時間を掛けて乗り換えることになりました。

3時の会議が結果的には5分間遅刻してしまったのですが、慌てるときには重ねて失敗をするものでして、五反田で下車後に急いで近道を選んだ心算が、道を間違えてしまったのです。

一本手前から逆コースを取ったために、ビルの姿が違って見え、二周ほど捜し求めて余計な時間が掛かってしまいました。

遅れて始まった会議は先方の大きな慈愛に助けられて、此方の要望を聞き入れてくださり、急いで走り回った身体が火照っているのは、難解な問題に対して理解を示してくれた相手方の、心豊かな温かさも加温してくれたのかもしれません。

相手の立場になって物を考えてみる、行動してみることの大変な重要さは、自身が苦難を経験してから学べることなので、なおさら相手方の慈悲に対して、深い感動と感謝をしてしまうのです。

相手の難儀を許せる度量は、是非とも身につけておきたいものですし、常に誠実さと謙虚さを忘れずに心がけていく必用があると信じています。

心地良く電車内で再読した、ありがとうございます、の簡単でもっとも難しい言葉の活用を素直に発揮させて、何時も接してくれている仲間達が、一人でも多く言霊の恩恵を身につけることができますことを期待したいものです。

読むことで文字的に理解をした心算でも、感動を人様に伝道させることができるように、せいぜい一生懸命に再読を重ねていきたいものです。

電車内で読む行為は効率がとっても善いのですが、睡魔も疲労回復の妙薬をもって、それなりの役目をもっているのでしょう。