久々にスカッとした発言/川勝静岡県知事「無礼千万」JRを突き放す/リニア新幹線 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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年金問題を巡る訳の分からないアベシンゾウの国会答弁なんか聞いていると、ストレスばかりだが、そんな中久々のヒットが川勝静岡県知事のリニア新幹線問題での発言。

一私企業なんかに嘗められてたまるか!!だよ。

この人、少々疑問な所もあるけど、この発言は応援したい。

こういうまっとうな発言がもっともっと増えないと、この国は闇だよなぁ。

何しろ、こんな惨状だものね。↓

 

リニアルート変更を 静岡県知事「無礼千万」JR突き放す

(2019/6/12 07:24)
 

 「リニア中央新幹線静岡工区の着工遅れを巡り、川勝平太知事は11日の定例記者会見で、リニア沿線の他都府県で作る建設促進期成同盟会に静岡県の加盟が認められない場合について「道(ルート)を外してほしい。急がば回れという言葉がある」と述べ、県内の南アルプスを横切るルートの変更をJR東海に求める考えを示した。


 同社の金子慎社長が静岡工区の未着工を理由に2027年のリニア開業時期が遅れる可能性を示唆したことには「(リニア)事業計画の年次を金科玉条のごとく相手に押しつけるのは無礼千万だ」と強く反発。「私は県民の安全、南アルプスの生態系保護という観点でのタイムスパン(期間)で考えている。事業計画に何ら影響されるところはない」と突き放した。リニア開業の移動時間短縮効果と南アルプスの自然環境を比較し「県民は明らかに南アルプスを選ぶ」と強調した。


 同盟会は6日の総会で入会を保留。川勝知事は会見で加盟申請の理由を、沿線自治体に本県の立場を理解してもらうためだと説明し「議論が平行線になってはいけない。事実を知ってもらう必要がある」とした。政府には「どうなるのが最善の解決策か公平無私の観点で考えられる立場」と調整役を期待した。


 また、南アルプストンネル準備工事の現場を13日に視察する際、水資源や生態系への影響と、建設される施設が将来的に観光に役立つかを重視して追加の準備工事を認めるか判断する姿勢を示した。」   「静岡新聞」より転載

 

この問題について、以前このブログでも書いたことがあるので、再度掲載します。

 

 「リニア新幹線問題はあちらこちらで反対の住民運動が起こっていて、次第に事の真相が明らかになりつつあるが、いくつもの疑問が示されているリニア計画を、なんとしても実現しようと躍起になっているのが、「陰の財界総理」と呼ばれ、安倍政権に対しても強い影響力を行使しているとされる、JR東海の葛西敬之名誉会長。


 この男は熱心な原発推進論者としても知られている。
JR東海内部では「天皇」とも呼ばれているようだ。

 

JR東海の社長ですら、「ペイする見通しは立たない」とまで言っているリニア新幹線に何故こんなに葛西天皇は固執するのか。

軍事転用可能な技術という所に謎を解くカギがあるのかなとも思う。
国のお墨付きを得てこんな計画を強行する姿勢を看過出来ない。

東海道線は熱海まではJR東日本、熱海から先はJR東海となるので、ほとんどの電車は熱海乗り換えを余儀なくされる。
東京や横浜からの電車は小田原止まりと熱海止まりがほとんどで、不便なこときわまりない。


その上、スイカやパスモと言ったカードは熱海を越えて使えないと来ているから、結局東京などの乗車駅で切符を購入しないとならない。
さらに熱海からの乗り継ぎ電車は一気に3両とか5両連結になってトイレもついていない、ドア上の電光表示板もないという旧式車両が圧倒的でJR東海が如何に金をかけていないか良くわかる代物だ。
そんなJR東海が、総額9兆円もの投資をしてリニア新幹線というのだからビックリだ。

僕が所属する山岳会の会報(2015年3月号)に、この問題について書いた記事を転載します。

南アルプスという日本でも希少な自然の宝庫を一企業が破壊することを許せない。
赤石岳など山屋の聖地を自然のまま残したいという思いは山を愛する人たちの共通の要求だと思う。
この問題どうも日本共産党以外の政党の反対の動きが今一つ見えないのが淋しい。
もっともっと声を上げるべき重要な問題だと思う。


「リニア中央新幹線を改めて考える

 

 「太田昭宏国土交通相は17日、JR東海が2027年に東京・品川と名古屋間で開業を目指すリニア中央新幹線の着工を認可した。大阪までの全線開業は2045年の予定。」(2014年10月17日・共同) 

 いよいよリニア中央新幹線が具体化しつつある。JR東海の計画によると、先ず東京-名古屋間286キロ(内地上部40キロ、トンネル部246キロ)を超伝導リニアで40分で結ぶもので、総事業費は9兆円。史上最大の鉄道事業計画だ。

 新聞やテレビ報道などでは「夢の超特急」とか「超巨大都市圏誕生」とか「近づく時間革命」とか、テレビレポーターの試乗会レポートは「きゃーっ、速いですっ!」という絶叫型ばかりだったのが記憶に新しい。

 批判的な見解に触れる機会が少ないが、この「夢の超特急」、僕には「悪夢の超特急」に思えて仕方ない。2014年秋静岡県島田市山村都市交流センターで開催された「労山自然保護集会」で学んだことなども含めて、いくつか問題点を指摘してみたい。

①山屋の聖地南アルプス赤石岳北方の大深度地下を貫くトンネル工事の排出土は360万立米。これ、高さ10メートル、巾100メートルで積み上げると、その長さ3.6キロメートルとなる。そんな膨大な土が二軒小屋周辺の渓谷を埋める。

②複雑な断層帯を貫くトンネルによって大井川水系はJR東海の試算でも毎秒2トンの水量減に。これ一日換算にすると17万2800トン。大井川を水源としている下流部の市町の水道を直撃する。

③貴重な生態系が手つかずで残る南アの自然破壊の危険性。特に天然記念物のイヌワシ、 クマタカの生息地が奪われる。

④工事に伴う振動騒音。あの長野県側大鹿村では一日1700台の大型ダンプが村中を 走り回る事態になる。工事が始まると、井川ダム周辺でも大型ダンプが走り回り、自家用車なんかおちおち走っていられなくなるかも。

⑤リニアの電磁波が人体に与える影響。JR東海は車両内の電磁波量について公表していない。生身のまま、チンなんかされたくはない。

⑥現行新幹線の3倍必要と言う膨大な電力。浜岡原発再稼働の狙いもリニア絡みか?。

⑦そして軍事転用問題。米軍は航空母艦からの戦闘機発進にリニア技術を使えると注目しているそうだ。

⑧9兆円もの経費、JR東海が負担に耐えられなくなると、国民負担(税金投入)の話になるに決まってる。 

 他にも沢山問題点があると思うが、日本のマスコミはちっとも本質を追求しない。

 僕は、日本人の明日の生き方としても、そんなにせわしなく移動しなければならないのかと思う。

「一日東京名古屋3往復が可能に」という記事を読んだことがあるが、そんな生き方オラァヤダ!! 

過労死大国日本でもっともっと働けとばかりの言いようを納得することは出来ない。

 文字通り「狭い日本、そんなに急いで何処へ行く?!」という疑問をぶつけることが必要だと思う。

ちなみに上海で市街地から空港までリニアに乗ったけど、バス移動でもちっとも困らなかった。

今後もリニア新幹線問題は要注目です。」                 2015年10月16日

 

 

この問題について、もう少し科学的に学んでみようと思われる方は、下記論文をお読みください。

川瀬 憲子(かわせ のりこ)静岡大学人文社会科学部教授が2018年5月号の月刊「住民と自治」誌に寄稿したものです。

 

【論文】大規模開発・リニア中央新幹線開発を問う ―静岡県に及ぼす影響を中心に―

 

https://www.jichiken.jp/article/0081/?fbclid=IwAR0E4Qn7h7DCUEKeyXWLdoZYCPgvKYkTnFfaeR-OqbusVUBiYM8sikdU6FY

 

図1 リニア中央新幹線東京ー名古屋間 平成39年(2027年)開業所要時間 89分⇒40分名古屋―大阪間 平成57年(2045年)開業所要時間 48分⇒27分出典:『リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想』名古屋市住宅都市局都市開発部リニア関連・名駅周辺まちづくり推進室 

図1 リニア中央新幹線
東京ー名古屋間 平成39年(2027年)開業所要時間 89分⇒40分
名古屋―大阪間 平成57年(2045年)開業所要時間 48分⇒27分
出典:『リニア中央新幹線と名古屋駅周辺まちづくり構想』名古屋市住宅都市局都市開発部リニア関連・名駅周辺まちづくり推進室