【今週の風考計】8.20─共謀罪の導入と「エックスキースコア」
■しかも日本政府は、これら米国の施設や運用を財政的に支援するため、膨大な金額を負担してきた。その見返りにNSAは、ネット上の電子情報を幅広く収集・検索できる「エックスキースコア」、別名<スパイのグーグル>といわれるシステムを、防衛省情報本部電波部に提供している。■東京の米軍横田基地に諜報活動の通信機器を修理・製造する施設を造る際、7億円の建設費を日本側が負担したという。ここで製造されたアンテナなどの機器は「アフガニスタンでのアルカイダ攻撃を支えた」と記載されている。
■また沖縄にある米軍の諜報・通信施設「象のオリ」を、キャンプ・ハンセンに移設する600億円の費用も、日本は全額負担している。しかもスノーデンは「秘密保護法は実はアメリカがデザインした」と証言しているように、共謀罪法を始め、安倍政権の異常ともいえる数々の監視法制の強行は、日米両政府の共通目標なのだ。■不都合な真実を消そうとする権力、それに抗う声をつぶすための監視─メディアに携わる私たちは、秘密を暴露し真実を知らせる作業を強めねばならない。(2017/8/20)
日本ジャーナリスト会議「今週の風考計」より転載
その恐ろしい実態を暴いた日本ジャーナリスト会議8月集会については下記から。
JCJ賞60周年
気骨ある記者を激励
「森友」「加計」追及が大賞
日本ジャーナリスト会議(JCJ)は19日、東京都千代田区の日本プレスセンターホールでJCJ8月集会を開き、190人が集まりました。すぐれた報道を顕彰する第60回JCJ賞の贈賞式を行いました。
開会あいさつで清水正文代表委員は、「東京都議選で自民党は歴史的大敗を喫したが、安倍首相は開き直って改憲しようとしている」と指摘。
「共謀罪が施行された中で、私たちジャーナリズムに関わる者が独立して力を発揮することが大事になっている。権力におもねらない姿勢がジャーナリストに求められている」と強調しました。
JCJ大賞には「森友」「加計」疑惑を追及した「朝日」取材班、JCJ賞には『「日米合同委員会」の研究』の吉田敏浩さん、沖縄タイムス高江・辺野古取材班、富山市議会の政務活動費不正を追及した北日本新聞とチューリップテレビが選ばれました。
今回で60周年を迎えたJCJ賞の選考委員の柴田鉄治さんは、「ジャーナリストは二度と戦争のためにペンをとらないという誓いのもと、JCJと賞がつくられた。日本の調査報道を育ててきた」と指摘しました。
元朝日新聞記者の小笠原みどりさんが講演し、米国の個人情報収集を告発したスノーデン氏へのインタビューや国家による市民監視の問題について話しました。
閉会あいさつで、橋詰雅博事務局長は、「安倍政権は揺らいできているが、悲願の改憲を捨てていない。阻止するため、気骨あるジャーナリストを応援していただきたい」と訴えました。
「しんぶん赤旗」より転載
僕も名ばかり会員の日本ジャーナリスト会議。
真実の報道を追求する気骨あるジャーナリストたちを励まし続けて欲しい。