こんな笑顔、観たくもなかったけど開票結果が出た。
徹底した改憲隠しの作戦が功を奏したようだ。
参院選の開票が進む中、圧勝を確実にした自民党の安倍晋三首相が「前文から全てを含めて変えたい」と全面的な改憲への意欲を語った。
自公両党に投票した国民は一度は自民党改憲草案を読んで欲しい。
読んでから投票したのならまだ良いが、「何、それ?」という人が多いに決まってる。
昨夜のテレビ各局の開票速報は下らない番組ばかりで途中で観るのをやめたが、その中で神奈川でいち早く当選を決めた三原じゅん子が出ていて、何でも目力で票を獲得するどぶ板の握手戦術が功を奏したと放映していた。
「神武天皇は実在の人物」とインタビューで答える人物がトップ当選とはね。
「スマホで記念写真撮れました!」というオジサンや「あの眼で見つめられたら票を入れちゃう」というオバサンが出ていたけれど、その政治意識の低さが自民党の付け入る所だったのだろう。
一方業界団体推薦状が800枚も壁に貼られていた自民党候補の事務所も映ったが、安直な人気取りだけではなく組織力の凄さもみせつけた。
選挙違反ではとネットで情報が飛びかった選挙当日の自民党の全国紙への新聞広告もいかにも横暴な振る舞いだろう。
やりたいことは全てやれるという権力政党のすさまじさ。
ついでに言うと安倍のお友達が社長をしている幻冬舎が「総理」という安倍晋三が表紙写真になっている単行本の広告をやはり選挙当日、大手紙に掲載したそうだ。凄いね。
今回の参議院選挙、どう考えても民進党が6年前の獲得議席に届くはずがないし、その減を共産党がカバーできるほど躍進できるとも思えなかったからかなり危ないなと思ってはいたけど、自公がここまで取るとはね。
昨年夏からの大きな市民運動のうねりも国会周辺だけにしか拡散しなかったのか。
シールズとかママの会とかの新しい波も、地域や学園で政治を動かせるほど大きくはなかった。
労働組合の影も随分薄くなったように見える。
でも1人区で11議席を獲得したし、沖縄や福島・岩手・宮城などの被災地で勝ったのは良かったし、再稼働した川内原発の地元鹿児島の知事選挙では反原発を掲げる三反園さんが当選した。
新しい動きも出ているのだ。希望の芽も出ているのだ。
たたかいは今から。