イスラム国邦人殺害予告  10の法則 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

「原発なくそう ミツバチの会」の活動報告や事務局ノブクンの日々のつぶやきを発信しています。

①「われわれは戦争をしたくはない」②「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」③「敵の指導者は悪魔のような人間だ」④「われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う」

以上、フランスの歴史学者アンヌ・モレリ「戦争プロパガンダ10の法則」(2002年草思社、現在品切れ)に登場する「十の法則」のうちの①~④である。


戦争中の報道や情報を調べたモレリは、あらゆる戦争の裏で行われる情報操作の手口はすべて同じだと述べる。第1次&第2次大戦も冷戦もユーゴ空爆も湾岸戦争も。

9.11同時多発テロの後、当時のブッシュ大統領がアフガンを攻撃した際もこの通りだった。先に攻撃したのはタリバンだ。ビンラディンは悪魔だ。われわれは民主主義のために戦う。


フランスでのテロ後の反応には、十の法則に近いものが混じる。加えて二人の邦人を人質にした殺害予告。安倍晋三首相の会見は今回は慎重だったが、彼が同調する「国際社会」もまた戦争をしてきた当事者だ。


後半の法則を抜粋すると、⑥「敵は卑劣な兵器や戦略を用いている」⑧「芸術家や知識人も正義の戦いを支持している」⑨「われわれの大義は神聖なものである」⑩「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である」十数年前の悪夢がよぎる。同じ轍は踏みたくない。    
文芸評論家斎藤美奈子


「東京新聞」本音のコラムより転載 


イスラム国の行為を許さないと言うだけで事態の解決が出来るとは思えない。
大国の利害や周辺諸国の様々な思惑の中で、肥大化した「テロ組織」は、時代の申し子といえるのかもしれない。


次の声明を読むと、日本が積極的な当事国になったことに対する警告と受け取られる。
安倍晋三は自衛隊に出動命令を下したいという衝動に駆られているのかもしれないが、そんなことをすれば国内でのテロ活動が現実味を帯びることは間違いない。
現に警視庁は首相官邸や外務省など関係機関の警備強化を決めた。

武器対武器の対決が事態を好転させることは望めない。
アメリカも、オバマが再び世界の憲兵気取りの発言をしているが、そんなことでテロがなくならないことは歴史が証明している。どうしたら、こうした不幸な事態を避けることが出来るのか、知恵を絞らないと不幸の連鎖は続くだろう。

集団的自衛権の行使という事態が招く明日を象徴するような事件だと思う。
 

日本の首相へ。

 あなたは「イスラム国」から8500キロ以上離れた場所にいるかもしれないが、あなたは自ら進んで(対「イスラム国」の)十字軍への参加を志願したのだ。あなたは我々の女性と子供たちを殺し、イスラム教徒の家々を破壊するために、1億ドルを得意げに提供したのだ。したがって、この日本人市民の命の値段は1億ドルとなる。

 さらに、あなたは「イスラム国」の伸長を抑えようと、イスラム戦士に対抗する背教者を訓練するために、もう1億ドルを差し出した。したがって、このもう1人の日本人市民の命の値段も1億ドルとなる。

 そして、日本国民へ。

 「イスラム国」と戦うために2億ドルを払うというあなたたちの政府の馬鹿げた決定のために、あなたたちは72時間以内に日本政府に対して、2億ドルを「イスラム国」に支払うという賢明な判断を迫らなければならない。あなたたちの市民の命を救うために。

 さもなければ、このナイフはあなたたちにとっての悪夢となるだろう。