福島県が17日公表した「野生鳥獣の肉における放射性核種の濃度測定結果」によると、イノシシは調査対象となった37頭のうち31頭で、食品基準の1kg当たり100ベクレルを上回るセシウムが検出された。最高値は県北地区の川俣町で捕獲されたイノシシで1400ベクレルだった。
3.11の東電原発事故以来、広範囲に放射能が降り注いだ福島の山野に生息するイノシシの放射能汚染は、ほとんど改善されていないことになる。それ以外で基準を上回ったのはヤマドリが対象数2羽のうち1羽、マガモは1羽のうち1羽が基準超となった。総検体数47個体のうち、33検体で基準を上回った。
前回までの調査ではツキノワグマやキジなども基準超過だった。今回は、ツキノワグマは会津美里町で捕獲したツキノワグマから87ベクレルを検出したが、基準以下だった。キジも3検体のうち、もっとも高かったのは、いわき市で捕獲されたものの56ベクレルで、基準以内に収まった。ニホンジカも3検体中、最高は須賀市で捕獲した92ベクレルだった。
野生動物の中で、放射能汚染の濃淡が見られているのは、食生活が影響しているとみられる。
「Finance GreenWatch」より転載
こういう放射能に汚染された動物たちが、近い将来どうなるのか、生まれてくる子どもたちにどのような影響を与えるのか、科学的な調査をして欲しいものだ。
人間に与える影響についての科学的な検証に役に立つだろうと思う。