女子トイレから戻り、立ったまま話続けることに疲れていた私たちは、ソファ席へ向かいました。
そこには、男性の先客が。
私たちが近づくのを見ると、すぐに立ち上がり、座るよう促してくれました。
そして、私とアユミさんを真ん中に挟み、両隣に座った男性2名。
隣県の病院に勤務しているお医者様とのことです。
さすが、ハイスペパーティーだな~。
この時は素直に感心していたのです。
「2人は職場からここまでどうやって来たの?」
「地下鉄で、銀座駅から歩いて来ました!」
「あ~電車ね。」
え?電車以外に何があるの?
私とアユミさんは、顔を見合せました。
「俺たちはタクシーで来たよ。
酒飲みながら!
帰りもそのつもり。」
まじか
「えー!結構な距離ありますよね?」
隣県から会場まで、安く見積もっても1万円はするはず。
2人で割っても5000円。
更に往復?
パーティーの参加費だって決して安くはない値段なんです。
庶民の私では、そこでタクシーという選択肢はないのですが、稼いでいる方は違うみたい。
面倒な電車の乗り継ぎとかを考えるくらいなら、多少の費用がかかってもタクシー移動の方が良いんですかね。
タクシーか~とびっくりしている私たちに、彼らは更に続けます。
「帰り乗せていってあげようか?」
「え?いや、大丈夫です!方角違いますし!」
「遠慮しないでよ!明日は仕事休みでしょ?
せっかくだからこの後4人で飲みに行かない?
帰りはタクシーで送ってあげる。」
この提案に、明確にNOを突きつけず、苦笑いでスルーしたのが良くなかったようです
ここから段々雲行きが怪しくなってきました
今回もまた、2対2に分かれての会話となったのですが
このお医者様、酔っぱらっているのか取り繕う気が最初からないのか、あからさまに下ネタを言ってくるんです
ブログに書けるような内容ではないので、一部抜粋ですが....
「何飲んでるの?」
「ウーロン茶です。」
「お酒は飲まないの?」
「あまり強くないので....」
「酔っぱらったらどうなっちゃうの?
酔っぱらって、やらかした~みたいなエピソードないの?」
「ないですね~大抵先に体調が悪くなっちゃうんです。」
「じゃあ、酔っぱらってその日会った人と関係持っちゃったりとかは?」
「そういうの、無理なので。」
「そこからちゃんと付き合えば、俺はありだと思うけどな。」
「そういうお考えもありますよね。
私には出来ないですけど。」
「カンナちゃんみたいな綺麗な子なら、そういお誘いあるでしょ?」
「いえ、全く。」
「じゃあ付き合ってみて、相性が悪かったらどうするの?
先に試した方がお互いのためじゃない?」
「............」
途中、15分経過を知らせるアナウンスがありましたが、このお2人、がっちり私とアユミさんを囲ったまま、移動する気配がありません
私達も、動くに動けない状況で、諦めるのみ。
ただただ、終わりを待っていました。
40分は話していたでしょうか。
ついに、終わりを告げるアナウンスが入ったのです
「今度4人で飲みに行こう!
それならいいでしょ?
連絡先教えて!」
そう言い募る2人と、とりあえず連絡先を交換することで無事お別れし、私とアユミさんは足早に帰路につきました
ちなみに、会場の外から駅までの間は、パーティーが終わってからもまだ連絡先を交換しようとする男性で溢れていました
なるべく男性と目を合わせずに、駅へと急ぐ私とアユミさん。
出会いを求めて参加したパーティーで、男性を避けるようにして帰る私たちは、一体何のために来たのでしょう
やっぱり私には、大人数のパーティーよりも、1対1や少人数の方が向いているようです。
疲労困憊の帰りの電車で、真っ先にしたことは、男性医師たちのLINEをブロックすることだったのは、言うまでもありません。
婚活復帰戦 <完>