メディカルSTトレーニング NO.2 メディカルトレーナーの役割と独自の技法② | 関西メディカルスポーツ学院

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整形外科医師・理学療法士・柔道整復師も学ぶ摩季れい子学長のオリジナル技法

おはようございます。


昨日から「メディカルSTトレーニング」についてご紹介するシリーズが始まりました。


第1回目は、「メディカルトレーナーの役割と独自の技法」の前半をご紹介しました。今日はその後半です。


摩季れい子学長が、メディカルトレーナーの養成コースを作り、校名も関西メディカルスポーツ学院に変えたのは、22年前の1992年です。


元々、摩季学長は大阪体育大学を卒業後、「医学トレーナー」として医療機関に10年間勤務した際に、スポーツ選手に限らず、ケガや病気をした人々と触れ合う中で、社会復帰をするためには体力作りが重要であると強く感じていました。


それに加え、日本はまさに高齢社会を迎え、いつまでも健康で長生きできる人生を送るためにも、医療と体育を融合し、「医学的知識を理解した体育の指導者」の必要性を感じていました。


当時はまだ、病気や故障さえ治せば治療は終わりとういう考え方が一般的で、本当の意味で社会復帰やスポーツ復帰まで携わる専門家がほとんどいなかったのです。


また、健康な人を対象とした体育の指導者やスポーツトレーナーはいても、故障した人をスポーツ復帰させる専門家は少なかったのです。


そこで、自らメディカルトレーナーの育成と普及に努めて来た訳です。


近年では、「メディカルトレーナー」を育成する専門学校も増え、医療機関に限らず、介護施設などからの求人も増え、「メディカルトレーナー」が社会的に認知されるようになってきました。このこと自体は大変喜ばしいことです。


しかし、国家資格ではない「メディカルトレーナー」が真に社会的に認知されるためには、スペシャリストとしての考察法や独自の技法を確立することが重要だと摩季学長は考えていたのです。


医師や理学療法士、柔道整復師などの専門家にはない、疾患や故障に対する見方や考え方、アプローチの方法を持たなければ、独自の役割は果たせないと考えた訳です。


そこで、メディカルトレーナーの「独自の技法」、つまりオリジナル技術の考案・開発に努めてきたのです。


それでは、昨日の続きをご紹介いたします。

















メディカルトレーナーの役割と独自の技法 (2)



「早期回復を実現するために、メディカルトレーナーは故障原因を把握し、受傷者の心理をサポートしながらフィジカル面の向上を図ります。



フィジカル面の管理で大切なことは、受傷直後から強いられる安静加療から組織修復期、回復期までの期間を考慮し、その間に低下した神経調整力・筋力・筋持久力・柔軟性などを見極める鑑別をすることです。



そして、クライアントの機能を充分に把握した上で、部分的能力の回復から全身運動(心肺機能)の総合トレーニングを提供し、速やかに体力回復を図ります。



メディカルトレーナーは、故障を負った一般クライアントやスポーツ人の急性期(RICE)~回復期(一般体力)~強化期まで、広範囲に亘ってフィジカルを向上させる専門家として、障害学から関節メカニズム・運動機能学・筋肉生理・神経学・トレーニング学・臨床心理などの重要な知識を身に付け、適切にアドバイスと指導を行うことが求められます。



私は、メディカルトレーナーとして30年間活動し、多くのスポーツ選手や一般のクライアントの故障復帰に関わる中で、より安全で効果を高めるトレーニング法を考察し、研究を進め、スポーツ臨床からメディカルスタビリティトレーニング法を考案しました。  



本書では、メディカルトレーナーの考え方を説き、アスレチックリハビリトレーニングの基本プログラムの立案と、メディカルトレーナーの独自の技法として確立したメディカルスタビリティトレーニングの具体的な方法を説明します。また、メディカルSTテーピング法を紹介します。



 本書は、関西メディカルスポーツ学院のメディカルトレーナー基礎科および本科のオリジナルテキストに続く、3冊目として執筆したものですが、少しでもお役に立てれば幸いです。」