白人ジャズミュージシャンの苦悩 | パドックに魅せられて

パドックに魅せられて

競馬歴45年。
馬ほど美しい動物はいません。

があったんじゃないかと思う。

ジャズは黒人が作った。アフリカから白人に暴力で奴隷として、アメリカに連れてこられた黒人。自由を奪われ、アフリカの言葉を奪われた。彼らに残されたのはアフリカの音階だけだった。そこからブルースが生まれた。ブルースは黒人の魂の音楽だった。そのブルースが発展したのがジャズ。当然、歴史に残るジャズミュージシャンはほとんどが黒人。

だが、ジャズに魅せられた白人もいた。しかし、ジャズは黒人の音楽。白人が入って行くには高い壁があった。入って行ってもなかなか高いレベルには到達できない。白人にも苦悩があったんじゃないだろうか。

それを打ち破った白人ジャズミュージシャンが現れた。ピアノのビルエバンスだ。マイルスデイビスに起用され、 やがてジャズピアノの頂点を極める。

もう一人白人ジャズミュージシャンでその道を極めた人がいる。ギターのジムホール。彼もジャズに魅せられ、黒人の中に入って行った白人の一人。他にもベースのスコットラファロ、テナーサックスのスタンゲッツなど歴史に名を残したジャズミュージシャンがいるが、白人にとってジャスの世界は、入るのにたいへん勇気のいる世界だったはずである。