ニューヨーク旅行を思い出した | パドックに魅せられて

パドックに魅せられて

競馬歴45年。
馬ほど美しい動物はいません。

何年前だったのだろう。

私は「地球の歩き方」を見て、ニューヨークに電話をかけ、ハーレムツアーを予約した。ニューヨーク旅行の目的はジャズクラブでジャズを聴くことだったが、ツアーもハーレムツアーと半日周遊ツアー、二つ申し込んでいた。

記憶に残っているのは、世界貿易センタービルに行ったこと。あの、9.11に飛行機が突っ込んでなくなってしまったビルだ。あの事件の前に私はあのビルに上っている。当時からチェックが厳しく、バッグの中を検査された。

ハーレム にはツアーでしか行けない。治安が悪すぎて。ハーレム在住の日本人の方が 主催するツアーに参加した。その時、治安の悪そうな公園で買った民芸の人形を今でも大事にしている。


値切ろうとしたが、跳ね返され45ドルで買った。ソウルフードのレストランにも行った。教会でゴスペルも聴いた。
泊まったのはワシントンスクウェアの側にある一泊一万円のホテル。ワシントンスクウェアは昼間は健康的な公園だったが、私が着いたのは早朝。ホームレスのいるちょっと怖い雰囲気だった。
ジャズクラブはブルーノート、ヴイレッジヴァンガード、スイートベイシルに行った。名前を知っているミュージシャンには出会えなかった。唯一、ブルーノートでオルガンのジミースミスを聴いた。あとは、スイートベイシルで、川崎燎に会った。私が18歳のとき東京のオスカーというジャズクラブでウエイターのアルバイトをしていた頃、そこで演奏していたギタリスト。飲み物やおしぼりなどのお世話をしていたが、向こうはこちらを覚えているはずもない。声はかけなかった。彼はその後 パリで亡くなったと聞いた。
憧れのニューヨークのジャズクラブだったが、時差ぼけで、演奏中居眠りする失態。ほろ苦いニューヨーク旅行だった。