人工知能は肉体労働の現場にこそ使うべき | パドックに魅せられて

パドックに魅せられて

競馬歴45年。
馬ほど美しい動物はいません。

私が日本語オンライン授業で使っている教科書に、料理をするロボットが出てくる。この教科書はずいぶん古いもので、そんな昔から人間のすることをロボットが肩代わりしてやってくれることを、人間は想定していたのだ。だけど、今2024年、実際の現実はどうなっているのだろう。

料理することは人間にとって苦になることではないと思う。むしろ楽しさもある。それなら食器洗いはどうなのか。食器洗浄機は市販されているが普及してないように思う。洗い残しなど、まだ解決されてないことがあるのではないか。

私がかつて携わっていた仕事は、木材会社の配送だった。この仕事で一番嫌だったのがプラスターボードの搬 入だった。マンションの建築現場に、四階まで階段で何十回も往復する作業は、私の生涯で最も苦しい仕事だった。あの作業をしながら、この苦痛こそ 社会の経済を支えていると、私は実感していた。どこやらの知事の差別発言とは真逆なことを思っていた。

あれをロボットがやってくれないだろうか。 という発想は、現場の苦労を知っている者からしか出てこない。

日本の経済が停滞し、なかなかその打開策が生まれないのは、現場の苦労を知らない人たちが上にいて、AI技術を活用できてないからではないだろうか。

世の中たまにはひっくり返らないといけないのだ。