巨人ファンは敵なのか | パドックに魅せられて

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競馬歴45年。
馬ほど美しい動物はいません。

私の子供の頃は、 プロ野球は王、長嶋の時代だった。毎年巨人が当たり前のように優勝した。広島で 育った私は当然のごとく広島カープファンになった。その頃のカープは毎年6位か、よくて5位だった。シーズン終わって勝率5割にでもなろうものなら、まるで優勝したかのように大騒ぎした。

毎年優勝する巨人は敵だった。カープが負けても、巨人が他のチームに負けたらうれしかった。

東京出身の昔の友達に、それはコンプレックスか? と聞かれた。そうじゃないと言い返したが内面焦ってしまった。コンプレックスだったのだろうか。

長年関西に住んでいて、関西人のアンチ巨人文化はすごかった。関西に住んでいる人は、阪神ファンであることが当たり前 、もし巨人ファンだったらまるで隠れキリシタンのように身を潜めなければならない。中に勇気の ある人が職場で巨人ファンを公言しようものなら、その人は絶えず攻撃の対象になった。

私は広島カープファンだったので、隠れキリシタンにはならなくて済んだ。アンチ巨人で阪神ファンと繋がっていた。

だけど、東京に生まれ東京に 育った人にとっては、アンチ巨人文化は迷惑なものでしかない。多くの プロ野球ファンが 、生まれたところのチームのファンになるのが自然なのだから。いくらアンチ巨人ファンが多くても、そんなことは知ったことではない。大きなお世話なんだと思う。

長野に来て、ソフトボールの練習で会う人たちと話をしていても、それほど巨人ファン文化は感じなかった。巨人ファンが多いのだと思うけど、東京の土着的な巨人ファン文化はない。もちろん関西のような、巨人ファンは敵だという雰囲気は全くない。広島カープファンの私は、カープが巨人に負けると腹が立つが、今の巨人に昔の強さはなく、別にアンチ巨人でいる必要はなくなった。評論家の巨人びいきは腹が立つが、終わってみれば広島カープが最後まで、優勝争いをするだろうことは間違いない。関東の人ごめんなさい。今でも、今年も巨人のBクラスを願っている。