日本では、風邪を引いて病院に行くことは珍しくありません。
診察代と薬代を合わせても大体3000円くらいで済み、症状に合わせた薬も処方してもらえるため市販薬を購入するよりお得です。
しかし、アメリカでは多くの人が風邪くらいでは病院やクリニックには行かないといいます。
今回はアメリカと日本の体調管理における考え方の違いについて、環境スペースが解説しましょう。
■手洗い・うがいは日本だけ!?
日本人は幼い頃から手洗い・うがいを教え込まれ、基本的な感染対策として習慣づけられてきました。
風邪が流行っている時はマスクをして予防するなど、日頃から体調管理に気を付けている人も多いです。
いっぽうアメリカ社会では、こうした「風邪を引かないため」の行動がほとんど見られないといいます。
それは「風邪を引かないようにコントロールするのは不可能である」という考えが一般的だからです。
日本人が当たり前に行ってきた衛生習慣も、アメリカ人にとっては無駄な抵抗に見えるのかもしれません。
しかし、近年日本特有の手洗い・うがい文化が効果の高い感染症対策として世界に認められはじめました。
留学生のみなさんには、ぜひ海外滞在中も手洗い・うがいを続けていただきたいです。
■アメリカ人は風邪をうつさないために行動する
アメリカでは、自分が風邪を引かないことより、「風邪を引いたら他人にうつさないようにする」ことの方が大切だとされています。
日本の場合は多少の風邪症状や熱では仕事を休まず、無理して出社する人も少なくありません。
簡単に仕事を休むのは怠け者であり、体調が悪くても仕事をするのが美徳であるとされてきたのです。
しかし、アメリカでは風邪を引いているのに出社し、他の人にうつす方が迷惑だという考え方があります。
日本人は風邪を引いても休めないから予防する、アメリカ人は予防はできないから風邪を引いたら休むという認識の違いがあるのですね。
留学では滞在期間が限られているので無理をしがちですが、悪化させないためにもしっかり休むことをおすすめします。
■アメリカ人は市販薬で治す
アメリカでは痛みや発熱を訴えて病院へ行っても「鎮痛剤や解熱剤を飲みなさい」と指導されて終わり、という話もよく聞かれます。
症状に合わせた薬を処方してくれるわけでもなく、市販薬を買って飲めと言われることも多いそうです。
日本のような国が提供する保険もなく、加入している保険によって医療費の金額も異なります。
ただの風邪と判断されれば市販薬を勧められ、その割に高い医療費が取られるということで、病院にかからず自力で治す人が多いのでしょう。
アメリカのドラッグストアには豊富な種類の薬が売られており、小さな子どもが飲めるシロップ薬もあります。
海外で売られている薬は日本では認可されていないものもあるため、留学生のみなさんの場合は日本から常備薬を持ち込むのが環境スペースのおすすめです。
海外渡航前には、万が一具合が悪くなった時に受診できる近くの医療機関を調べておくと安心です。
留学サポートセンターや加入している保険会社でも調べてくれるので、体調管理が心配な人は相談してみましょう。
