僕が見てきた範囲で、だが、アンチの中で最も多いのが「パクリ厨」、その次が「パース厨」だ。
幾原監督の心中も穏やかではなかっただろう。
「パクリやがって!」というオタクの合言葉が、やがて戦後最悪の大量殺人事件を引き起こしたのだから。
それでもオタクは「パクリだ!」を止めない。
人間として異常だからだ。それ以外の理由はない。
ちょっと昔の話だが、僕のところにもとにかくうるせぇ「パクリ厨」がいた。
僕のブログやらなにやら、あらゆるところに凸してきて、(当時の)会社にまで電話をかけてきて一瞬パニックとなり、その後彼の電話番号の電話は取らないようスタッフに注意した。
詳しく調べてみると、彼は「ヤマカン、京アニ、その他出版社やTV局を含め、マスコミ全部が俺の脳内のアイディアを盗んで、作品や番組に利用している!」と信じて疑わなかった。
おそらく昔から僕を知っている方は誰かご存知だろう。
ひょっとして、彼は青葉真司だったのだろうか?
その可能性も否定できないから恐ろしい。
さすがに京アニ事件のインパクトで「パクリやがって!」を連呼する異常者は減った。その代わり台頭しつつあるのが「パース厨」だろう。
これも歴史を遡れば古い。
僕が「パース厨」を発見したのは『ハルヒ』の時で、僕がコンテを切った「サムデイ イン ザ レイン」の、えっと何十カット兼用だったか忘れたけど、「定点観測」に見立てた文芸部室の俯瞰の絵に対し、「パースが全然おかしい!」と言って聞かないバカが2ちゃんねるで発生した。
これは僕が実際の絵をチェックした訳ではないので僕の責任にはならないはずだが、余りにおかしい難癖に実際の画面をキャプチャして、定規を持って逐一検証してみた。
何がおかしいか解らない、ていうか、どこがおかしいと言っているのか、相手の意見の趣旨が解らない。
そこまで言うなら補助線くらい引いて示してみろよ(当時のPCの技術では無理か)。
当時はまだ肯定意見も並記されていて議論が成立していた2ちゃんねるだ、同じく「何がおかしいの?」と訊く声が続出したが、その輩(ひとり?)は頑として聞かない。聞く気がない。
最終的には支離滅裂なことを口走り続けていた。
こうして「パース厨」は生まれた。
しかしアニメにおいてパースは絶対か?と言えば、ほとんどのアニメーターは「ノー」と言うだろう。
後日改めてまとめようと思うのだが、アニメは嘘つきだ。嘘ばっかりのフィクションだ。現実をトレースしている訳ではない。
宮﨑御大が消失点をごまかしたり、2点作ったりするのはもはや有名な話だ。
押井監督ですらパースには嘘を吐いている。
しかし、その原則を理解できない人間が、なぜか鬼の首取ったかのように「パース!パース!」と怒鳴りちからす。
何度でも言うが、オタクに知性や常識感覚などない。むしろ異常者の巣窟であることに、業界はもっともっと警戒すべきなのだ。
衰退した「パクリ厨」の代わりとして「パース厨」が大暴れする可能性もゼロではない。くれぐれも注意した方がいい。
彼らは基本、異常者なのだ。
こんなことで次の犯罪が起こらないことを祈る。
因みにそんな輩が描く絵はこんなもん。