最近『弁明』をざっと読み直して、やっぱり僕にとってのベスト哲学者はソクラテスだと確信した。

次点はニーチェ?だいぶ離れるけど……。

 

彼がユニークなのは、死をまったく恐れなかったことだ。むしろ「未知なる領域に入れるなんて!」と、歓迎していた。

そしてさっさと毒をあおって本当に死んでしまった。

この思い切りがキリスト教誕生以降の哲学者にはない。

ニーチェにすらない。

 

どの哲学者もやがて結局勝手な妄想や屁理屈やファンタジーに耽ってしまうのだが、彼は「自明の真理」だけをひたすら追い求めた。

雄弁家でもあった。

道行く知識人にいきなり論戦を吹っ掛け、その話術でいつも論破してしまうという、かなり面倒なジジイだった。

そしていつも貧乏で、痩せていたという。

 

僕も「痩せたソクラテス」になろう。

 

 

因みに今Twitterで展開している「お遊び」も、言わばソクラテス的な思考実験である。

やっぱり今は、ただ作品を出すだけでは足りない。

アニメを観る「場」の再構築が必要なのだ。

 

それほどアニメを取り巻く環境は腐り果てている。

僕は進んで「痩せたソクラテス」になろう。