映画を「芸術の幼年期」と仄めかしたゴダールに倣って、若い頃の僕はアニメを「芸術の胚胎期」だと称したことがある。 

今思うに、それはほぼ間違いないのだろう。

 

アニメに関わる人間は、まだ人間として形成されてない不気味な生態のように見える。

彼らを、たとえ幼年期だとしても、人間と認識するのは非常に危険なのだ。

 

アニメに関わる人間はいつでも誰でも、絶えず「人間未満」であった。

それはこの表現手段の宿命なのかも知れない。

この状況が変化・進化することは、少なくとも僕が生きている限りはないだろう。