良く「ヤマカンはなんでアンチの言うこと気にするの?」と言われる。
理由は二つある。
ひとつは「出資者やプロデューサーを名乗っている多くのバカが既に気にしているから」。
彼らはバカなので嘘でも信用してしまう。
何度も言うが、デマは危険だ。いちいち訂正するしかない。
バカは信じてしまうからだ。
まぁこんなのは実にくだらないがしかし必要な対応なのだが、もうひとつが「サイバーカスケード」という考え方だ。
どれだけくだらないデマでも、くだらない誹謗中傷でも、完全に無視するということの危険性は度々指摘される。
ひとまずは「炎上本」として名高い『ネット炎上の研究』から引用する。
つまり、インターネット上では誰もが完全なフィルタリングを行っており、また、それをサポートするシステムも充実している。そのため、結果的に同じ好ましい情報を共有する人達だけで繋がるようになり、自らの言説に信頼の基盤を与えることとなる。そして、その集団の中では、各人に都合のいい情報のみが溢れかえっており、批判の声は届かず、サイバーカスケードの構築へと至るのである。また、その集団内での討議は、より極端な意見・選択へと帰結し、集団極性化が起こる。
この現象は僕が繰り返し指摘した、かつて2ちゃんが本スレとアンチスレを分けたが故に生じた、「どっちにつく!?」という多数決ゲームとそっくり、いや派生形だと言える。
彼らは多彩な意見を吟味して自分の答えを出すのではなく、ただ多数決ゲームに参加して、自分が多数派であることを(たとえ多数派でなくても同じ意見を共有する集団として)確認して、安心するだけなのである。
何が本当に正しいかなんて興味のかけらもない。
今や情報が多すぎて、頭を使ってそれを精査する力が極度に弱まっている。
これは人類の知性の危機だ。
だから僕は、アンチの意見がたとえカスほどにくだらないものだとしても、いちいち返す。
それは自分の思考力・判断力を試しているとも言える。
なんとなく流されて思考停止状態に陥るのは、特に日本人の悪い癖だ。
過去にはそれで大戦に突入して、国土が焼き尽くされ敗北した。
だから都合のいい情報ばかりを吸収していては、結局アベみたいな意味不明政権が生まれたり、国力は衰え、国民は貧しくなり、国体も揺らぎ、とんでもない亡国の民を量産することになる。
これではいけない。
僕は、今日もカスのようなアンチの意見に一度は耳を傾け、そして自分の判断力を試す。
もはやそれができなくなって、思考停止のままに自分がただ安心したいからアニメも日本も壊しにかかっている人間の一員になりたくないからだ。
それを揶揄する人間は、既に「サイバーカスケード」の虜になっているに過ぎない。
もっと考えろ。自分で考え、答えを出せ。知性を腐らせるな。
それすら今の大衆はできなくなっている。
「寄らば大樹」の日本人の民族性は、やがて日本を滅ぼすだろう。
時代は待ってくれない。