昨日<ノーマルなSEXって何だろう>

 なんて書いて、また思い出してしまった。

 以前にも記事にしたことがあるので

 覚えている方にはごめんなさいなのだが。

 

 30年以上前の話。ボクが新聞社系の

 真面目な雑誌の記者をしていた時

 先輩からアルバイトをしないかと誘われた。

 

 そのバイトとは、スポーツ新聞の駅売り版

 最終面に掲載される大人の男のための

 Hな情報記事を週に1回書く仕事だった。

 

 そこでスポーツ新聞の担当者に

 支持されるがまま、色んな取材をしたのだが

 ボクが担当したモノで記憶にあるのは

 <有名人が通う一流ソープランド嬢の

 マル秘テクニック>

 <オジサン専門のコスプレ風俗店>

 それから当時流行った

 <テレホンSEX嬢の秘密>

 なんてのもあった。

 

 しかし一番強烈に覚えているのが

 <SM女王に教わる本物のSMの世界>

 という特集記事。

 

 取材先は当時、SM映画の主演を

 何十本もこなしていた女性が経営する

 新宿にあったSMバーだった。

 

 店に入ってまず驚いたのは

 壁一面に飾られた様々なムチや

 どこを締め付けるのかわからない

 革や鎖のベルト。

 それに男を踏みつけるため?の

 とんがったハイヒールのようなブーツ。

 そして様々な太さや大きさのローソクたち。

 その道具だけでも圧倒されたわけで。

 

 そこでまず、店主であるSMの女王様に

 正しいムチの打ち方、怪我をしない

 ハイヒールでの踏んづけ方、

 火傷をしないローソクのたらし方

 そして興奮を高めるM君への

 罵倒の言葉とその発し方など、

 SMプレイの基本を伝授された。

 

 するとそこでカウンターの横の席で

 ボクが取材する様子をじっと観察していた

 中年男性を女王様が

 「ウチの常連さんなの」と紹介してくれ

 名刺交換をしたのだが、その名刺には

 誰もが知る大手商社の部長と

 書いてあって、それも驚いた。

 そしてその部長さんも交えて色々

 この世界のことを話していたら

 一人の若い女性が店に入ってきて

 「ママ、バーボンをロックでダブルで頂戴」

 と言って、そのバーボンを一気に飲み干した。

 

 ここからがクライマックスで

 その完全に酔った若い女性が

 店のカウンターによじ登り

 何をするのかと思ったら

 パンティを下ろし、しゃがんだ瞬間に

 何とおしっこをしたのだ。

 

 ボクはただただ驚いてママを見たら

 「また〜」と言って笑ってて

 そしたらさっき名刺交換した

 大手商社の部長さんが

 そのしゃがむ女性の前に立って

 顔にそのおしっこを浴び始め

 そしてボクを見てこう言った

 「Hさんすぐ終わっちゃいますよ

  いいんですか浴びなくて」って。

 

 その時、ボクの知らない

 アブノーマルな世界って

 やっぱりあるんだなあ〜って

 シミジミと思ったわけで。

 

 そしてその翌週、

 この日の出来事を記事にしたわけだが

 反響はとても大きく、珍しく褒められた。