久しぶりに会った友人の精神科医が

 こんな話をしてくれた

 

 「いろんな依存症の患者さんが来るけど

  最近、明らかにマッチングアプリの

  依存症って言えるような奥さんが来た。

  毎日、何回も何時間もマッチングアプリを

  見てしまうんだな。

  

  きっかけは、一人息子の独立、

  家庭での会話相手は息子だけだったから。

  旦那は昔から奥さんを馬鹿にしてて

  普通の会話が成り立たないし

  まともに話も聞いてくれない。 

 

  そんな時に友人から聞いた

  マッチングアプリに登録して

  プロフィールの書き込みをした途端

  いろんな男性が声をかけてくれて

  同情してくれたり、貴女は優しい人だとか

  素敵な人に違いない一度会って話したい

  とか声をかけてくれて、

 

  すると今までしばし忘れていた、

  男性から、求められる、褒められる、

  愛される、そんな状況に感動して。

  もっと褒めてほしい、誘って欲しいって

  次々に相手を求めて

  エスカレートしてマッチングアプリが

  常に気になって開かずにいられなくなって

  家事も手につかない状況になって」

  

  聞きながら思った

  唯一の拠り所だった息子が家を出て

  家庭内での自分の存在価値がなくなって

  自尊心、虚栄心、承認欲求の満足感も

  消えて、心にポッカリ穴が開いて。

 

  その大きな穴を埋めてくれたのが

  マチアプで、だからその奥さんが

  マチアプにハマってしまった理由は

  分かる気がした。

  

  飲み屋さんで会う男性にも

  かなりの数のマチアプに登録して

  飲み屋さんでもそのサイトを次々に見てて

  全然モテてないのに、

  その多数のサイトにお金を注ぎ込んで

  貧乏してる人がいる。

 

  その彼に以前

  「いくらやってもダメなんだから

   退会したら、お金の無駄だよ。

   だって連絡くれるのは

   詐欺師や商売がらみの女性から

   だけなんだろ」

  と言ったらその寂しい彼は

  「今はもうその詐欺の連絡だけでも欲しい、

   そのやり取りがあるだけで嬉しい、

   会えないって分かってても

   結局お金を要求されるって分かっても

   そのやり取りがだからやめられない」

  なんて言った。

  

  その話を聞いた時

  本当に寂しい人ってこうなるのかって

  ちょっと驚いた。

  

  考えてみればボクがブログを書いてるのも

  飲み屋さんで、なるべく嫌われないように

  気遣って話しているのも

  同じようなものなのかもしれないなって

  ふと思った。

  

  人間って悲しいけれど、

  やっぱり一人では生きていけないから。

 

  書き始めた時は

  こんな寂しい話にするつもりはなく

  笑い話になるはずだったのに。

  書いてるうちに何故か最初の構想から

  どんどん離れてっ行ってしまった。

  こりゃこの長雨のせいだ、きっと(笑)。