昨夜、久しぶりに古い任侠映画を観た。

 その中のある場面で、つれない態度の男に

 女性がこんな問いかけをした、

 「あなたって、

  本気で女を好きになったことある?」

 

 この女性はその男に惚れていて

 男の気持ちが本気なのか遊びなのか

 どうしても知りたかったようだ。

 

 男の<本気>と<遊び>って

 よ〜く考えてみると結構判別は難しい。

 

 特に、婚外恋愛の場合は

 マジで<本気>になったら

 女房も子供も捨てて

 その女性に走ることになる。

 

 でも混乱と争いごとを好まない多くの男は

 家庭はそのままで、彼女には

 <本気>で好きなのはキミだけだ

 とか言って、

 両方をそれなりに大事しながら

 両方の暮らしを安定させようとする。

 

 だからボクは家庭を壊さない男の

 彼女への愛は、言葉では色々言うけれど

 その気持ちは

 <半分本気>程度だと思ってる。

 まあ半分でも本気なら

 その恋愛は十分成立するわけだから。

 

 そこで思い出してみた、

 若い頃、ボクが本気になった時って

 どうだったかなって。

 

 そういえば、本気で惚れた彼女には

 なかなか目を合わせられなかった。

 そして、ボクを理解してもらうため

 自分の話を沢山した(天井を見上げながら)。

 さらに彼女のことを全部知りたくて

 会うたびに色々質問したし、

 それに、何とか彼女に気に入られようと

 次のデートの提案も積極的にした。

 

 それで思い出した。

 彼女が「なんか体調が悪い」って言った時

 マジで心配になったこと。

 自分以外のことであんなに心配したこと

 それまでは多分なかったから、

 自分でも驚いた。

 

 まあその彼女には

 ボクが<本気>になりすぎたせいだろう

 「H君の気持ちが重い」とか言われて

 あっけなく捨てられたわけだけど(笑)。

 

 今思いついたんだけど

 相手の気持ちが本気かどうか試すには

 「体調が悪い」って言ってみて

 その反応や態度を見るのが

 もしかして一番分かりやすかも、って。

 

 「体調が悪い」って言ってるのに

 それでも抱きたがる男は

 絶対に本気じゃないと、ボクは思う。