昨日ラジオを聴いていたら、俳句の番組で、

 ある女性のこんな句が紹介された。

 

 <掃除など しなきゃ良かった 彼の部屋>

 色々妄想が膨らむ句だ。

 

 例えば、単純に解釈すればこんな感じ。

 付き合い始めて半年

 初めて彼が部屋の鍵を預けてくれて、そこで、

 彼を驚かせようと、内緒で部屋の掃除をして

 そしたら、ベットの脇で

 他の女性のピアスを見つけたとか

 イヤらしいDVDが押し入れに

 山のように積まれていた、とか。

 そんな時に浮かんだ句だよね、きっと。

 

 そこでふと思った、そういえば

 不倫カップルにはこう言う場面は

 あり得ないから、こんな句は読まないなって。

 

 彼の家、彼の部屋、彼の私生活

 本当は何も知らない。彼の話を聞いて

 想いを巡らせているだけだから。

 

 さらに、奥さんとはほどんど口もきかない

 奥さんと同じ部屋では寝てない

 奥さんをもう5年も抱いてない

 って聞いても

 それが真実かどうかは確認のしようがない

 だから彼の言葉を信じるしかない。

 

 サラリーマン時代に隣の課に

 綺麗で気が強くて仕事のできる女性が居た。

 その女性とは何故か気が合って

 良く皆んなで飲みに行った。

 ある日彼女から「引っ越しするから手伝って」と

 頼まれて、日曜日皆んなで手伝いに行った。

 

 引っ越し作業が一段落して

 ベランダで休憩していたら

 彼女がボクのそばに来てこう言った

 「ねえ、下に家が見えるでしょ。

  もう3年付き合ってる彼の家なの。

  でさ、さっきから見てるんだけど

  奥さんと庭で結構話してるのよ、

  見て、ほら今も、

  あいつやっぱり嘘つきだった・・・」

 

 それからすぐ、彼女が内緒で

 隣のマンションに引っ越して来たこと

 そしてベランダから彼の家を観察してることが

 彼に分かってしまって

 二人の間が、ちょっと大変なことになって

 引っ越したばかりなのに

 彼女はまた引っ越すことになって。

 もちろん費用は彼が全部支払ったんだけど。

 

 男と女の関係においては

 知らなくて良いことは知らなくて良い、

 それはとっても重要なことで

 不倫関係の場合は特にだ。

 

 奥さんとはもう5年もしてないって言って

 それが本当は月に3回愛し合っていたからって

 知らなければ、どうってことない。

 

 浮気や不倫をする男は必ず嘘をつく。

 欲しい女性を手に入れるため

 自分を守るため、自分を大きく良く見せるため

 あらゆる場面で嘘が出てしまうものなのだ。

 

 だからね、嘘かなって思っても

 追求することなく、優しく聞き流してくれる

 そんな大らかで寛容な気持ちを持つ女性に

 男はどんどん惹かれていくんだ。