「5年間片想いしてた男性から

  話があると言われ

  『好きなんだ』って告白されました。

  全身の血が逆流してるんじゃないか

  って思うほど感動して、

  誰かに聞いて欲しくて・・・」

 ラジオでそんな投稿が読まれた。

 

 聞いてて、そりゃ感動するよなって

 シミジミ思ったボク。

 

 それで思い出した・・・、

 高校時代、成績優秀で

 とっても真面目な同級生だったY君。

 文化祭の時に見学に来た

 女子校のA子ちゃんと

 同じ書道部ということで

 たまたま意見交換などをしたのだが

 たったそれだけで恋に落ちてしまった。

 

 もうY君の頭の中は

 A子ちゃんのことでいっぱいで

 勉強も手につかない。

 その姿を見て

 東大合格間違いなしと言われていた

 Y君の将来を心配したボクが提案した

 

 「来月初めに、A子ちゃんが通う

  〇〇女子校の文化祭がある。

  そこへ行って告白の手紙を渡そう」って。

 するとY君が言った。

 「手紙なんて書いたことないし、

  何を書いたらいいか全くわからない」と。

 

 それで仕方なくボクが

 告白のラブレターを代筆することになった。

 

 さて当日、

 野次馬を含めた数人の同級生と共に

 A子ちゃんの高校の文化祭へ出かけた。

 そしてボクが書いた告白のラブレターを

 Y君が差し出して

 「これ読んでください。

  それでもしよければ

  封筒に書いた住所に返事をください」

 と、震える声で言ったのだ。

 

 すると数日後A子ちゃんから返事が来た。

 結果は何と「お友達としてなら・・・」

 なんて書いてあって、Y君は狂喜乱舞。

 

 その後、

 図書館と公園で2回デートしたと

 報告を受けたが、だがしかし

 3回目の誘いは断られたと涙の告白。

 

 その断りの台詞はこんな感じだった

 「手紙はとっても素敵だったけど

  会ってみたら、話は続かないし、

  私たち受験もあるし

  時間がもったいない

  もう終わりにしてください・・・」

 

 さて、8年前に開催された高校の同窓会。

 Y君がボクを見つけて近寄ってきて

 「おい覚えてるか、Hの手紙のせいで

  俺は東大行くのが1年遅れたんだ

  責任とってくれよな」なんて

 笑顔で話しかけてきた。

 

 初恋、片想いって、誰もが経験する

 ちょっぴり苦くて

 でもとっても素敵な思い出なのだ。