昨夜いつもの飲み屋さんで、客が途切れた時
 マスターに
 「Hさん店閉めますから、どっか行きましょうよ」
 と、誘われて。近所の小さなバーへ向かった。

 そこはカウンターだけの店で、48歳の
 ちょっと野生的なマスターが一人でやっている。
 
 店のドアを開けると
 先客は、カウンターの右隅に座る女性一人。
 見ると肌の露出の多い、ちょっとドキッと
 するような服に、ショートパンツから伸びる
 白い太ももが眩しかった。

 その女性、最初の30分ほどは一人でおとなしく
 飲んでいたが、徐々にボクらの話に乗ってきて
 結局、友達の輪に加わった。その時の時刻は
 午前2時30分。
 
 もうすぐ40歳になるというその女性、
 柴犬を飼っていて毎朝散歩に・・・、
 子供は小学生が二人、来週から子供達が夏休みで
 とっても憂鬱・・・、そんな話をし始めた。
 そこでボクが
 「明日はまだ子供達、学校でしょ。
  いいの?こんな時間まで」と聞いた。
 すると
 「今日はいいのよ・・・」と言って
 ちょっと意味有り気に顔をしかめた。

 そんな話をしていたら、時刻はいつの間にか
 店終了の午前4時。
 ボクらは「もう帰るから」と会計を済ませた。
 
 そして店を出ると、店の中から彼女の
 「おやすみなさい」の声が。
 
 その声の響きの中に、
 大人の危険な情事を予感させる
 甘い香りが漂っていた。