ラジオでこんな投稿が読まれた。
 
 「朝は温かい味噌汁と、オムレツ
  オムレツにはケチャップで描かれた
  ハートマーク。出かける時は
  『行ってらっしゃい』と背中を押してくれる。
  そして家に帰ると
  『お帰りなさい』の優しい声」

  そこまで聞いて、コイツ何言ってんだ
  と、思ったら。
  
 「これは全部妄想です。
  僕は53歳独身。恋人がいた時期も
  あったのですが、結局ずっと一人で・・・」
  という寂しいオチだった。

  妄想の奥さんは素敵だ。
  寝坊はしないし、怒ったりもしない。
  温かい朝ごはんが毎日用意されるし、
  旦那が会社から無事に、少しでも早く
  帰宅することを心から願ってる。

  でも残念ながら妄想の奥さんは、
  触れ合う肌の温もりも、
  喜びに揺れる息遣いも、
  感じさせてはくれない。

  だから妄想の恋は、儚くそして虚しいのだ。