「合コン帰りなんです」と
 20代の真面目そうな男子が言った。
 すると周りのオッさんたちが
 興味津々で
 「どうだった?」「いい娘いた?」
 「連絡先聞いた?」「次はどうなの?」
 と矢継ぎ早に質問をぶつける。

 そこで男子が
 「いや~、今不思議な気持ちで・・・。
  最初、ブスばっかりで、ガッカリして
  こりゃ飲むしかないか、
  なんて思ってたんですけど、
  酔いが回った頃、王様ゲームが始まって、
  僕がその中の一人の女子と
  キスすることになって、唇を重ねて、
  そしたらその娘がなんか可愛くなって、
  今、その娘のことが気になって・・・」
 なんて告白した。

 皮膚接触の魔法にかかった若者の話、
 久しぶりに聞いた。
 
 そこで面白がって色々イジるのが
 オッさんたちの悪い癖。
 「それは肌の相性がいいんだよ。
  肌の相性は、何よりも重要。
  その娘と付き合った方がいい」
 「鉄は熱いうちに打てだ。
  今すぐ連絡して、
  次のデートの約束しなきゃ」
 「電話がいい、メールやラインじゃダメ!」
 「えっ、出ない、もう一回しろよ!」
 「もう午前一時だから・・・」
 「時間なんて関係ないよ、
  向こうもキミの連絡待ってるんだよ」
 「諦めるな!今夜が人生の分岐点だ!」

 こうして身勝手なオッさんたちの
 楽しい夜は更けていったのだった。