先月知り合いの店で、たまたま隣に座っていた30代後半の独身女性と、
本の読み方とか原稿の書き方について、
1時間ほど熱心に話し込んだ。
その女性から先週末の深夜、突然メールが来て、そこには
「またいろいろ話をしたいなあ・・・」なんて書いてあった。
その時のボクの気持ちを素直に文字にすると、
「キター!、とうとうキター!」ってな感じだった。
というわけで、メールのやりとりをし、
翌日、最初に会ったその知り合いの店で待ち合わせた。
ここのところ、病気をしたりころんだり、想いを寄せていた女性にカレシを紹介されたり、
良いことなんて全くなかったけれど、
「待てば海路の日和あり」「明けない夜は無い」「捨てる神あれば拾う神あり」
「世の中思っているほど悪くない」
なんて言葉を頭に浮かべ、スキップしながらその店へ向かった。
すると彼女は先に来ていて、マスターと談笑していた。
そしてボクが隣に座ったとたん、
「閑古堂さんは、Iさんと仲良しだってマスターから聞いたもので。
私、実はIさんのことが前から好きで、どうやって打ち明ければいいか、
悩んでたら、閑古堂さんに相談するといいよってマスターが・・・」
根っからのおしゃべり好きなボクも、さすがにすぐにはその状況に対応出来ず、
「マスター、ハイボールちょうだい」と言うのが精一杯だった。
この36時間のワクワクドキドキは何だったんだ!。さっきのスキップは何だったんだ!。
なんて思ったら、回答する気力もわいて来なかった。
だがそこは還暦オヤジだから、
「一刻も早く、正直にストレートに、I君にその気持ちを伝えればいいと思う」
と一言答え、トイレへ立ち、深呼吸し、頭を切り替えて席へ戻り、
ボクの思う恋愛論を、これでもかというほど語ったのだった。
しかしそんなことを語りながら心の中では
「ボクはまだ恋愛の現役・・・、引退した解説者じゃない・・・」と、
つぶやいてた。
